歯茎の色がおかしい!白・黒・紫・茶色・・・変色する原因と治療法 | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2017年12月1日

美しい口元といえば、歯の色や歯並びに目が行きがちですが、実は歯茎も大切な要素になります。いくら歯が白くても、歯茎の色がおかしいと、どこかチグハグな印象になりますよね。白い歯はピンクの歯茎があってこそ映えるものです。
下記では歯茎の変色の原因を色別にまとめました。治療法も紹介していますので、是非参考にしてみて下さい。

歯茎が変色する原因

身体に異常が現れると、歯茎は様々な色に変色します。白、紫、赤紫、茶、黒の歯茎に変色したときに考えられる原因は下記の通りです。

白:貧血

歯茎が全体的に白い場合、貧血が疑われます。貧血になるとまぶたの裏や爪が白くなるように、歯茎の色も白っぽくなることがあります。貧血の原因は鉄分不足にあります。鉄分が不足すると、赤い色素の元であるヘモグロビンの生成が間に合わず、皮膚が薄い箇所の色が悪くなります。ほとんどは栄養摂取によって改善されますが、身体の機能障害など全身疾患から来るケースもあります。

紫:血行不良

歯茎全体が紫色をしている場合、歯茎の血行が悪くなっているのかもしれません。喫煙者の場合、タバコに含まれるニコチンが血行不良を起こしている可能性もあります。
歯茎の血行が悪くなると、隅々にまで栄養が届かずに免疫力が落ち、歯周病や口内炎になりやすくなってしまいます。

赤紫:歯周病

歯茎が赤く腫れている原因は歯周病です。歯間の歯茎が丸みを帯びしている場合には、より歯周病である可能性が高いでしょう。
歯茎がプラーク内の細菌に感染し、炎症を起こしています。原因となっているプラークを落とさない限り、症状はどんどん進み、やがて歯を支える骨を溶かしていってしまいます。歯茎全体も後退していき、歯根が露出してきます。最終的には歯が抜け落ちてしまいますので、できるだけ早い段階で治療を受ける必要があります。

茶:色素沈着

タバコや紫外線によって、歯茎に色素が沈着してしまっている状態です。タバコの場合には、タールによって歯茎だけでなく歯も茶色く変色してしまいます。色素沈着は歯ブラシなどでゴシゴシ磨いても取れるものではありません。むしろ、機械的な刺激を与え続けてしまうことでも、変色してしまうこともあります。
色素沈着は、歯科医院でガムブリーチなどの治療を受けることで改善することができます。

黒:金属の溶け出し(メタルタトゥー)

クラウンやブリッジの人工歯やコア部分に金属を使っていると、歯茎が黒く変色してしまうことがあります。治療時に飛び散った金属の粒子や経年で錆びた金属が、歯茎に溶け出してしまうことで変色が起きます。
このような金属による変色をメタルタトゥーといいます。金属が歯肉の奥まで溶け出してしまっているので、自然に治癒することはなく、改善するには歯肉を切除して外科的に取り除く必要があります。
また歯周病によって歯茎が後退すると、金属の歯根部が露出して、余計に歯茎の際が黒く見えることもあります。歯の際が黒く見えることをブラックマージンともいいます。

黒:歯根の変色

歯の神経が死んでしまうと、歯の色が黒く変色してしまいます。歯を覆う歯肉が薄いと、歯根の色が表面に透け出してしまい、歯茎が黒く変色したようにみえてしまうことがあります。
また、重度の歯周病の場合には歯根部に黒い歯石が付着します。歯茎が後退して歯根が露出すると、歯茎の際が黒く見えることがあります。黒い歯石もブラックマージンの原因の一つです。

歯茎変色の治療法

変色した歯茎の治療は、変色の原因を取り除く治療と、歯茎の色を改善する治療があります。
歯周病のように、原因の除去を行えば自然に変色も改善することもありますが、メタルタトゥーのように原因の除去と変色の改善をどちらも行わなければならないケースもあります。

栄養摂取

歯茎の色が悪いのは、栄養不足による免疫力の低下が関係しています。高脂肪の食べ物や加工食品ばかり食べずに、野菜と果物もバランス良く摂取しましょう。
鉄分摂取には、レバー、ひじき、マグロ、ほうれん草、穴子、オレンジ、牡蠣、ブロッコリーが良いでしょう。免疫力を上げるには、納豆やヨーグルトなどの発酵食品や、うなぎ、レモン、しらす干しなどビタミンが豊富な食品を摂取しましょう。

歯茎マッサージ

歯茎マッサージで血行改善に功を奏することがあります。指を使って自分で行う方法もあれば、診療メニューの一つとして扱っている歯科医院もあります。

ブラッシング指導

磨きが甘かったりブラッシングが強すぎたりと、間違った歯磨き方法は歯茎を変色させてしまう原因になります。歯科医院でブラッシング指導を受けましょう。合わせて自分に合う歯ブラシや歯磨き粉を教えてもらいましょう。歯茎の正しいケアを行うことで、健康的な色へと一歩近づきます。

ガムピーリング

色素沈着による変色には、歯科医院でのガムピーリングが効果的です。表面のメタルタトゥーであれば、ガムピーリングでも色が改善することがあります。
歯茎にピーリング剤を塗布するケミカルピーリングと、レーザーで焼くレーザーガムピーリングがあります。個人差はありますが、数回行うことで効果が実感できます。ただしタバコや金属の補綴物など、変色の原因を取り除かないと、何度でも色戻りしてしまいます。

歯周病の治療

歯茎の異常は、多くの場合で歯周病が原因となっています。歯周病治療を行うことで、赤紫に腫れた歯茎もピンク色に引き締まるでしょう。
基本の治療は、スケーリングやルートプレーニングというプラーク・歯石の除去です。骨吸収が激しい場合には、歯肉の移植や骨の再生術によって見た目を改善していきます。

歯肉の切除

奥まで浸透してしまっているメタルタトゥーには、歯肉の外科的な切除を行う必要があります。最近ではレーザーで焼き切る方法が多く取られています。傷口が完全に治癒するまでに数週間かかりますが、治療後はきれいなピンク色になります。

インターナルブリーチ

神経を取り除いて黒く変色してしまった歯を、中から漂白する方法です。歯の裏側に穴を開けて、根管内に直接ホワイトニングの薬剤を入れて白くしていきます。
歯科医院にいる間だけ薬剤を入れるインターナルオフィスブリーチ方法と、1~2週間入れっぱなしにした後、薬剤を取り除く方法があります。後者の方法は、歯に薬剤を入れたまま歩き回ることからウォーキングブリーチともいい、薬剤を入れている時間が長いため漂白効果が高くなります。以前ウォーキングブリーチは保険が適用されていましたが、歯周組織の吸収や歯根破折のリスクがあるために保険適用から外され、現在ではほとんど行われていません。

メタルフリーの補綴治療

変色の原因となっている金属の補綴物を、ファイバーコアやオールセラミックなどの白い補綴物に入れ替える治療です。変色した歯にクラウンやラミネートベニアなどの人工歯をつけたりすることでも、色味が改善することがあります。

まとめ

きれいな歯茎を保つには、定期的な歯科医院でのメインテナンスで歯周病を防ぐこと、栄養摂取に気を遣うこと、タバコは控えること、できるだけメタルフリーの補綴物を選ぶことが大切です。
特に目立つ前歯には、金属を使った補綴物は入れないことをおすすめします。保険適用であれば、非金属のファイバーコアと硬質レジンまたはCAD/CAM冠の組み合わせであれば、メタルフリーの白い前歯にすることができます。
歯のホワイトニングのようにすぐに効果が現れないため、歯茎の変色の改善は意外と大変です。これからは歯だけでなく、歯茎のケアも意識して行いましょう。