歯に優しいお酒はどれ?歯を弱らせる3つの要素とアルコールの注意点 | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2018年4月17日

よく飲むお酒は決まっていますか?お酒にも、歯に影響を与えやすいものとそうでないものがあります。飲む種類も人によって偏りますし、飲み方も習慣的、しかも一回の量も多くなりがちなお酒ですから、普通の飲食物よりも悪い影響も出やすくなります。毎日飲んでいるお酒が、実は少しずつあなたの歯を蝕んでいるかもしれません。
今回は、お酒好きなあなたのために、歯に影響を与えにくい、歯に優しいお酒の種類について紹介します。またアルコールそのものが歯に与える影響についてもまとめています。

歯を弱らせる3つの要素

お酒が歯を弱らせる要素として、虫歯の原因である糖の量、歯を溶かす酸の強さ、歯への着色しやすさの3つがあります。それぞれについて、具体的なお酒を挙げながら説明します。

糖の量

まず歯を弱らせるのは、虫歯菌の餌となる糖の存在です。お酒にも糖類の多い種類と少ない種類があります。糖類が多いとされているのは、ビール、日本酒、ワインなどの醸造酒です。そしてウイスキー、ウォッカ、ジン、ブランデー、焼酎、泡盛などの蒸留酒は糖類が少ない、または含まれていないお酒となります。
もう一つ混成酒という種類がありますが、これは醸造酒や蒸留酒に果実や香味料、甘味料などを混ぜて作ったお酒です。主な混成酒としてリキュール系や梅酒などがあり、基本的に調味の過程で糖類は増える傾向にあります。
蒸留酒<醸造酒<混成酒の順で、糖類は多くなると考えて良いでしょう。蒸留酒であっても、砂糖の入ったジュースで割った場合には、歯を弱らせてしまいます。割り物に含まれる糖類の量についても注意が必要です。

糖類の多いお酒:
梅酒、リキュール系、ビール、日本酒、ワイン、カクテル、サワー系など

酸の強さ

酸性も歯を弱らせる要素です。酸性の強い飲み物を飲んで口内が酸性に傾くと、虫歯でなくても歯は徐々に溶け出します。通常は唾液の作用で元に戻りますが、長く飲み続けたり、習慣的に飲んだり、歯磨きをせずに寝てしまったりすると、確実に歯を弱らせてしまいます。歯が溶けて薄くなると、知覚過敏や詰め物や被せ物などの補綴物が合わなくなる原因となります。
酸が強いお酒は、フルーツ系のお酒やビールなど炭酸が入っているお酒全般です。フルーツ系でも特に柑橘類に含まれるクエン酸は強酸に分類されるため、注意が必要です。割り物として炭酸が使われることの多い、サワー系やハイボールも該当します。柑橘系も炭酸も含まれたレモンサワーは特に危険です。

酸性の強いお酒:
レモンサワーをはじめとしたサワー系全般、梅酒、ビール、発泡酒、ワイン、ハイボールなど

着色

色のついたお酒を飲んで、歯に着色汚れがつくことも歯を弱らせる一因です。着色汚れそのものに病原性があるわけではありませんが、歯の表面にプラークが付着しやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクが大きくなります。また着色汚れは見た目にも美しくありません。
着色しやすいのは、タンニンやアントシアニンが多く含まれているお酒です。お酒だけでなく、お茶などの割り物にも注意です。

着色しやすいお酒:
赤ワイン、カシス・イチゴ・ブルベリー系のリキュール、ウーロンハイ、緑茶ハイなど

歯に優しいお酒は?

糖の量、酸性度、着色、の3つの要素を考慮すると、歯に優しいお酒は、ジュースやお茶や炭酸で割らない蒸留酒系のお酒といえます。割り物は水が最適です。ウォッカやジンはカクテルにして飲まれることが多いお酒です。そうなるとロックや水割りで飲める焼酎、ウイスキー、泡盛、ブランデーあたりが歯に優しいといえるのではないでしょうか。
ここでいう優しいとは、歯にプラスということではなく悪い影響を与えにくいという意味です。アルコールを飲む際には、共通して下記のような注意点があります。

アルコールの4つの注意点

お酒の種類をいくら気にしても、アルコールそのものが与える影響についても考慮しなければ意味がありません。下記にどのお酒にも共通する4つの注意点を紹介します。

唾液量の減少

アルコールには利尿作用があるため、体内の水分が排出されやすくなります。さらに分解するのにも水分が必要になるため、飲めば飲むほど脱水症状に陥りやすくなってしまいます。
体内の水分量が減ると、唾液量も減るため、口内環境が悪化しやすくなります。

長時間に渡る飲食

お酒を嗜む際にはおつまみも一緒に食べることも多いのではないでしょうか。いくら歯に悪い影響の少ないアルコールを飲んでも、虫歯の原因になるようなおつまみを食べていれば意味がありませんね。
また、食事をすると虫歯菌によって口内は酸性に傾きますが、その後何も食べない時間帯を作ることで、徐々に中和されていきます。しかし飲み会のように、2~3時間、場合によっては一晩に渡って飲食を続けると、口内は酸性に保たれ虫歯になりやすい状態が続いてしまうことになります。

睡眠時に口呼吸になりやすくなる

アルコールを摂取すると、血行が良くなる影響で鼻腔粘膜が腫れたり、舌を支える筋肉が弛緩したりすることで、上気道が狭くなり、口呼吸になりやすくなります。お酒を飲んだときにいびきが出やすくなるのはこのためです。
睡眠時に口呼吸になると口内が乾燥するため、余計に口内環境が悪化します。また飲み過ぎは睡眠の質も下げてしまいます。

痛みが出やすい

歯や歯周組織に傷や細菌感染がある場合にお酒を飲むと、血行が良くなることで炎症が大きくなり痛みが出ることがあります。未治療の歯や治療したての歯がある場合には、アルコールの摂取は控えましょう。悪化させてしまったり、治りを遅くしてしまったりする原因になります。

寝落ち

泥酔すると、歯磨きが雑になったり、歯磨きをしないまま寝落ちしてしまったりすることもあるのではないでしょうか。寝る前の歯磨きは一日の中で最も大切です。どの種類のお酒を飲んでいたとしても、歯磨きは必ず必要です。

まとめ

歯を意識するのであれば、焼酎やウイスキーなどの蒸留酒が良いことがわかりました。しかし、口内を乾燥させてしまうアルコールそのものの影響や、飲み方食べ方にも注意が必要です。そして寝る前には歯磨きを忘れないようにしましょう。
お酒の飲み過ぎは、歯だけでなく身体にも悪い影響を及ぼします。休肝日を作り、適度な摂取を心がけましょう。