アンチエイジング歯科で身体も心も健康に!若さを保つ秘訣は口元にアリ | 歯医者の選び方
2018年5月2日

生き物が避けては通れない老化を可能な限り遅め、より長く若々しく生きることを目的とした取り組みを、アンチエイジングといいます。
年々衰える身体。中でも、口元は年齢が出やすいパーツです。健康は口元からというように、歯や口腔の健康は、見た目の印象だけでなく、認知症や誤嚥性肺炎の防止にも役立ちます。
今回は、QOLの向上を目指す、アンチエイジング歯科の分野について紹介します。

アンチエイジング歯科とは

アンチエイジング歯科とは、口腔機能や口元の審美性の維持・回復を通して、身体の健康と若々しさを保つことを目的とした診療分野です。
歯や口元は、おいしい食事や円滑なコミュニケーションを行うための重要な器官です。歯や口元の健康を保つことでQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を向上させ、身体の健康はもちろんのこと、心の健康を守ることができます。歯や口元のアンチエイジングは、人間が人間らしく生きるためには欠かせないものなのです。

アンチエイジング歯科で扱っている診療の例

若々しさを保つためのアンチエイジング歯科では、次のような診療が行われています。

補綴(ほてつ)治療

失ってしまった歯の機能を取り戻すための分野が補綴(ほてつ)診療です。人工の素材で抜歯してしまった歯を補う、入れ歯やブリッジ治療を始め、削った歯を成形するためのインレー(詰め物)やクラウン(被せ物)による治療も補綴治療に入ります。また、歯茎に人工の歯根を埋め込むインプラント治療も、補綴治療に分類されることもあります。
それぞれに特質があるため、患者に最も合った形の補綴物が選択されます。
歯の欠損は、見た目にも不衛生な印象を与えてしまうだけでなく、咀嚼や滑舌など口腔機能にも影響を及ぼします。歯は食事の楽しさを感じ、食べ物の消化を促すという人間に不可欠な機能を担います。また咀嚼という行為が脳を活性化させるため認知症の予防にも有意に働きます。しっかりと噛めることは、健康な身体作りの第一歩です。
また歯がないと歯茎が痩せてきて、口元の歪みやたるみの原因にもなります。歯があることは、身体の健康と美しさの維持に大きく貢献するのです。

歯並び

反対咬合などの悪い噛み合わせは身体全体のバランスに関わり、筋力では支えられなくなった身体の容易な転倒を招いてしまいます。高齢者の転倒による骨折は、寝たきりとなる重大な原因です。歯列矯正などで歯並びを整えることで、全身の身体機能の低下を防ぐことができます。
また歯並びの美しさは、見た目の若々しさにも影響します。隅々までブラシが届くため、歯の清掃性も上がり、虫歯や歯周病などのトラブルを予防することもできます。

ホワイトニング

老化による見た目の変化は、心をネガティブにさせ、他者との接触を避けてしまう要因になります。ホワイトニングで歯を白く美しくすることで、見た目に自信が出て自然と笑顔も増えます。表情が豊かになると口周りの筋肉も鍛えられて、口元にハリも出てきます。さらに積極的なコミュニケーションは脳にも良い刺激を与え、豊かな発想と行動の原動力になります。 歯の審美性の向上は、見た目だけでなく心の若々しさにも繋がります。

歯茎のケア

老化とともに積み重なったダメージにより歯茎はどんどん痩せてきてしまいます。歯茎が痩せて歯の根元が露出すると、歯が長くなったように見えて、急に老けたような印象を与えてしまいます。また、被せ物の金属の溶け出しやタバコなどの着色による歯茎の黒ずみも、口元の若々しさを遠ざける原因となります。
痩せた歯茎には、歯肉移植など外科的な処置で歯肉を形成していきます。歯茎の変色には、歯茎に薬剤を塗布するガムピーリングという治療で改善していきます。
歯周病でも歯茎は失われ、色も赤黒く変色します。歯周病は、アンチエイジングの最大の敵です。歯周病は糖尿病や心臓病などの全身疾患のリスクを高めることがわかっています。若いうちから歯周病の予防をすることも、歯茎と全身の健康に重要です。

メインテナンス

疾患に対する治療だけではなく、日頃の歯のメインテナンスもまた、アンチエイジング歯科の基本的な診療内容です。歯科衛生士によるPMTCや歯の歯石取りで、虫歯や歯周病などのトラブルを未然に防ぐことができます。
高齢者の死因で非常に高い割合を占める誤嚥性肺炎は、口内の細菌が体内に侵入することで起こる細菌性肺炎でもあります。身体の入り口である口腔内を清潔に保つことは、全身疾患の予防にもなります。

口腔機能訓練

口元の筋肉が衰えると、ほうれい線やたるみが目立つようになり、より老化を濃く感じさせてしまいます。また口腔機能が衰えると、様々に悪い影響を及ぼします。
例えば唾液腺の機能が衰えて唾液量が減り、口内が乾燥するようになります。唾液が減ると口内の自浄作用が機能しなくなり、細菌が増えて、口臭や歯周病のリスクも増えます。舌の筋肉が衰えると、口呼吸になり余計に口内環境も悪化します。また、食べ物も上手く飲み込めなくなって、食欲の低下や誤嚥にも繋がります。滑舌が悪くなり、コミュニケーションにも支障が出てきます。 アンチエイジング歯科では、老化によって衰えた口腔機能をトレーニングによって回復させていきます。トレーニングの例として、口腔清掃の指導や実施、口腔体操の指導、唾液腺マッサージ、咀嚼・嚥下訓練、発音・発声訓練、食事の姿勢の改善などが行われます。

デンタルIQを高める

歯や口腔についての知識を深めて、健康意識を高めることもまた、アンチエイジング歯科の役割です。ただ受動的に治療を受けるのではなく、患者自身、自分がどのような状態にあるのかを知り、能動的に治療に協力し、予防に努めることが何よりのアンチエイジングになります。

まとめ

自分の意志とは関係なく衰えてしまう身体に、どうしてもネガティブに向き合ってしまいがちですが、アンチエイジング歯科は、受診することでより元気になるような、ポジティブな診療分野であるといえます。
上記に上げた診療内容は、どれも一般的な歯科医院で行われている治療であることにお気づきでしょうか。実は、アンチエイジング歯科という分野は、歯科の診療分野のすべてに当てはまります。歯科診療がアンチエイジングそのものといえるのです。
アンチエイジングとは無縁の十代の頃の診療であっても、実は一生通して見ると大きな意味を持っていたりします。そのときに小さい虫歯をきちんと治療したことで70代80代になっても使える歯を残すことに繋がっているのです。
老いは避けられないものです。だからこそ残った時間をより長く、そして健やかに過ごすには努力が必要となります。将来のQOLを向上させるために、今から歯科でアンチエイジングを始めましょう。