ヤニ取り歯磨き粉の効果「実際どうなの?」 | 歯医者の選び方
2018年10月22日

先日、使っていた歯ブラシの毛先が開いてきてしまったので新しいものを買いに薬局に行きました。毛先が開いた歯ブラシでは磨けている気がしません。というか、汚れが落ちている気がしません。これでは気持ちが悪いです。すぐに買いにいかなくては。普段は薬局のオーラルケアグッズコーナーを見渡し、ぱっと安いもので決めちゃう私。あまりメーカーやブランド、パッケージに明記されている商品説明で決めたりはしません。そんな中、たまたまその日は某メーカーの「ヤニ取り歯ブラシ」が商品棚の中で目につきました。パッケージをよく見てみると、歯の隙間のヤニまでしっかり取れる、と書いてあります。普段買っているセール品の歯ブラシよりもちょっとお高い。しかし、この日は試しに買ってみました。現在このような歯科コラムを書かせて頂いている私なのですが、世の中的に禁煙ムード漂いまくりの中、未だに喫煙者です。日々、歯科医院の先生方の貴重なお話を伺い、歯や口内環境の大事さは身に染みています。最低限の口内健康への意識もあるつもりです。ただ禁煙にはなかなか踏み込めていません。その分、舌ブラシを使って舌苔(舌の表面に付着する白い苔のような汚れ)の除去、歯磨き時にはマウスウォッシュを併用、といったケアはしています。そんな中、その日出会ったヤニ取り歯ブラシ。最近ではよくヤニ取り歯磨き粉なども耳にしますよね。意識して商品棚を見渡してみるとそこには、たくさんのヤニ取りを売りにした歯磨き粉が。
そこで今回は、ヤニ取り歯磨き粉の具体的な効果、そして実際のところどうなの?という点について調べてみました。

 そもそも「ヤニ」って何?なんで歯に付くの?

本題に入る前に、そもそもなぜ喫煙者は歯にヤニが付くのでしょうか。その前に「ヤニ」とは何なのでしょうか。まずはそこを見ていきましょう。
ヤニとは、喫煙時の煙から一酸化炭素やガス状の成分を取り除いたものです。よく「タール」という言葉も耳にすると思いますが、それと同義です。そんな「ヤニ」がなぜ歯に付くのか。歯の表面は薄い膜で覆われています。これを「ペリクル」といいます。この記事を読んでいるみなさんの中にも、ゴシゴシ、ガシガシと強く歯を磨いてしまう方も多いのではないでしょうか。そうするとペリクルが傷つき、歯の表面にデコボコが生じます。そこにヤニという着色汚れが付着してしまうのです。ちなみにこの着色汚れに関してはヤニに関わらず、お茶やコーヒーも同様です。歯を磨く強さにも注意しましょうね。

ヤニ取り歯磨き粉について

ここからが本題です。ヤニ取り歯磨き粉の特徴、それは「研磨力」です。「研磨剤」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。研磨剤とは、モノの表面を滑らかにすることを目的とした成分です。実際の歯磨き粉の成分表記には「清掃剤」と書かれていることも多々あります。また、歯を磨いている際に「この歯磨き粉、なんか泡立ちいいぞ」と思うこともあるのではないでしょうか。実は、あれも研磨剤の効果です。この研磨剤または清掃剤には歯磨き粉の製品ごとに研磨力の違いがあり、それがヤニを取り除く効果と密接に関わっています。ここまでで「ヤニ取り歯磨き粉=研磨剤入り歯磨き粉」ということが分かりましたね。それでは具体的に、研磨剤入り歯磨き粉について見ていきましょう。
研磨剤入り歯磨き粉の最大の特徴。それを一言でいえば、「歯の着色汚れを落としてくれる」です。ただ、ここにはちょっとした落とし穴があります。磨くことで汚れが落ちている、ということではなく実際には、磨くことで汚れを歯の表面のペリクルと一緒に削り取っている、ということと一緒です。こう書くとちょっと怖いですよね。ただ、その汚れを落とす力自体は強いので、虫歯になるリスクは減っていきます。歯周病のリスク軽減なども同様です。しかし同時に歯の表面のペリクルも一緒に削り取っていることになるので歯への負担も大きいということになります。では、その対応策はあるのでしょうか。それは日によって研磨剤入りの歯磨き粉と研磨剤の入っていない歯磨き粉を使い分けることです。そうすることによって歯への負担も減り、同時にヤニをはじめとする着色汚れも落とせることになります。
早速私も今日から併用してみます。歯ブラシしか買わなかったので、取り急ぎ研磨剤入り歯磨き粉、買って帰ります。

まとめ

今回はヤニ取り歯磨き粉について調べてみましたが、ヤニを取り除くために必要な歯磨き粉の成分としては「研磨剤」ということでした。ただもちろんこの研磨剤にはメリットも大きいのですが、同時にデメリットも存在します。研磨剤入り歯磨き粉が向いている人もいれば向いていない人もいますし、追及していくと様々な効果があります。そういった内容は他コラムにも書いてあるので是非読んでみてくださいね。
また、歯に付いたヤニに悩んでいる方は一度、歯科医院に足を運んで相談してみることをお勧めします。オーラルケアグッズに手を出すのはそれからでも遅くはありません。まずはその道のプロに仰ぎ、自分の口内環境にとって最適な一手を打ちましょう。 最後になりますが、そもそも喫煙は口内にとって百害あって一利なしです。ヤニ取り歯磨き粉や歯ブラシを試してみるのもひとつですが、この記事を読んでいただいた方の中で私と同じようになかなか禁煙に踏み込めないあなた。是非、禁煙への一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。