大人の矯正期間を短縮できる!骨を切るスピード矯正法とは | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2017年4月2日

大人と子供では、歯の動きやすさが違います。大人になると骨が成長しきり、歯を支える歯槽骨も固くなっていきます。骨がしっかりとしていることは歯の健康にとって良いことですが、矯正の際には歯が動きにくく治療が長期化する原因ともなっています。このように大人になってからの矯正で、骨が厚いために矯正器具だけでは歯を動かせない際には、歯槽骨の一部を切除したりヒビを入れたりして歯を動きやすくする手術を併用することがあります。
骨に刺激を与え歯を動きやすくすることで、通常のワイヤーだけの矯正よりも半年から1年ほど治療期間の短縮が期待できるため、これらの治療法は通称「スピード矯正」とも言われています。

骨を切って

骨を切除するコルチコトミー

代表的な骨切矯正術としてコルチコトミー法があります。コルチコトミーは歯槽骨皮質骨切除術ともいい、歯槽骨の硬い部分である皮質骨の一部を切除することで、歯を動かしやすくする方法です。大人の歯が動きにくい原因はこの硬い皮質骨ともいわれているため、その原因を切ってしまおうという考えから生まれた方法です。
また損傷を与えられた組織は、元の健康な状態に戻ろうとするために代謝が活性化します。そのため術後の骨や歯肉は以前よりも良好な状態になるというメリットもあります。

コルチコトミーのメリット

・治療期間が大幅に短縮される
・後戻りが少なく、矯正後のリテーナーの着用期間も短くなる
・抜歯をしなくてもよい可能性がある
・歯肉の代謝が良くなる
・歯根吸収のリスクが少ない

関連した骨切術

コルチコトミー法には様々に派生した術が存在するため、取り入れている歯科医院によっては本来のコルチコトミー法から派生した方法をコルチコトミーとして扱っているケースもあります。コルチコトミー法に関連した術として下記のものがあります

ヘミオステオトミー・コルチコトミー

コルチコトミー法を派生させたものにヘミオステオトミー・コルチコトミー法があります。ヘミオステオトミー・コルチコトミーでは歯槽骨の硬い部分である皮質骨を切除し、さらにその内部の柔らかい海綿骨にあえて損傷を加えます。損傷した骨組織の代謝が促がされることで、歯が動きやすくなるという考え方です。

オステオトミー(歯槽骨切術)

オステオトミーは、歯槽骨に切れ目を入れて歯槽骨ごと動かす方法です。侵襲性も高いですが、その分効果が現れやすいとされます。コルチコトミーよりも歴史のある方法です。

PAOO、AOO、TEO

PAOO、AOO、TEOといった方法は歯周病治療としても用いられる方法です。骨に切込みを入れる際に、骨の補填剤を使用して骨の再生術も同時に行います。通常、歯周病と矯正の相性は悪いですが、どちらの治療にも効果的とされています。

デメリット

スピード矯正といわれる矯正法は矯正期間の著しい短縮が期待できますが、一方で下記のデメリットが考えられます。

侵襲性が高い

外科的な手術であるため、術後は腫れや痛みが伴う可能性があります。

取扱歯科医院が少ない

コルチコトミー法を得意としている歯科医院はごく一部であるため、施術を受けられる機会が少ないというデメリットもあります。

術者の技術に依存

効果やリスクについては術者の技術に依存します。良い歯科医師に出会えるとは限らないという意味でも、ハイリスク・ハイリターンであるといえます。
必ず成功する、必ず期間が短縮される、というものではありません。メリット・デメリットについてしっかり説明を受けた上で、信頼できる歯科医師のもとで施術を受けましょう。