インプラント義歯に続く保険適用は?歯科における先進医療 | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2017年4月3日

以前より保険外診療だったインプラントは、平成24年以降、広範囲に渡る顎骨の欠損が認められる場合など特定の条件下で保険適用が認められることになりました。
インプラントのように保険外診療が保険診療として認められるには、前段階として先進医療に選ばれる必要があります。保険診療と併用できる先進医療として、保険導入に相応しいかどうか厳しい審査が行われます。そこで安全性や効果を認められれば保険適用となるのです。
先進医療は将来の保険診療候補ともいえます。現在の歯科診療における先進医療には、どのようなものがあるのでしょうか。

先進医療

保険と保険外の併用は禁止されている

先進医療は保険診療との併用ができますが、原則保険診療と保険外診療の併用(混合診療ともいう)は禁止されています。保険診療だけ3割負担で、保険外診療は10割負担という診療をうけることはできません。保険診療と保険外診療を一連の治療で行った場合、全体を保険外診療として扱わなければなりません。例えば、虫歯治療と矯正治療を同日に行った場合は、本来は保険適用の虫歯治療も10割負担になります。
一見、保険診療と保険外診療の併用は治療の可能性が広がるためメリットもあるように思えますが、併用を無制限に許した場合、患者にとって大きく2つのデメリットが予想されます。
一つ目として、将来的に保険適用となるべき診療が保険外診療のまま提供され続ける可能性が高くなり、結果的に患者の負担が大きくなります。二つ目は、科学的根拠のない保険外診療が横行してしまい、治療の安全性の担保が難しくなってしまいます。

将来的に保険適用となる先進医療

ただし、保険診療と保険外診療の併用を実質的に認めている制度として、保険外併用療養費あります。保険診療と保険外診療の併用が起きる場合でも、国が認めた保険外診療であれば、併用する保険診療については通常の保険診療のように3割負担でOKというものです。ただし保険外診療の部分については自己負担です。下記の表の太字の部分は、本来自己負担となりますが、制度適用により保険外併用療養費の給付が認められます。

保険外併用療養費

保険診療 特定の保険外診療
7割保険給付(負担なし) 3割自己負担 10割自己負担

保険外併用療養費として認められている療養には、保険適用が検討されている評価療養と、保険適用を前提としない選定療養の2つがあります。前者の評価療養に、先進医療が含まれています。

評価療養

評価療養は高度な医療技術を用いる療養です。将来的に保険適用とするべきかの評価段階にある療養です。評価療養の一つである先進医療は、大学病院などの国が定めた医療機関で、安全性、倫理性、有効性についての厳しい審査を受けます。審査によって承認をうけることで、晴れて保険診療の仲間入りとなります。
歯科における先進医療には、骨の再生療法などがあります。以前まで先進医療に含まれていたインプラント義歯は、一定の条件のもとで保険適用となりました。

選定療養

選定医療は、患者が別途自費を払うことで受けられる追加サービスものようなものです。例えば入院時に少しいい部屋を選択したい場合は、別途差額ベッド代を支払うことで保険診療と併用することができます。
歯科における選定療養の例として金属床総義歯が挙げられます。差額を払うことで保険診療との併用が認められます。

歯科における保険外併用療養の例

評価療養
(先進医療)
・歯周外科治療におけるバイオリジェネレーション法(エムドゲイン)
・グラスファイバー補強レジンを用いたブリッジ
・骨髄由来間葉系細胞による顎骨再生療法
選定療養 ・金属床総義歯
・前歯の修復剤(金合金、白金加金)
・虫歯治療後の小児へのフッ素加工

先進医療を受けるには

先進医療は、一連の保険診療の中で、歯科医師が必要性と合理性を認め、かつ患者が合意したときのみに受けることができます。
診療の際には健康保険証が必要です。また先進医療を実施している医療機関は主に大学病院などに限られますので、一般の歯科医院で同じ診療を受ける場合は、通常通りすべて保険外診療扱いとなってしまいます。
保険診療と併用ができるだけで、先進医療は保険外診療です。しかし安全性や効果が認められれば保険適用の診療となります。実際、インプラント義歯治療も先進医療としての審査を経て、一定の条件のもとでは保険適用が認められることになりました。今現在先進医療であるエムドゲインが保険診療として認められたら、歯周病治療の選択肢もますます広がります。先進医療の将来が楽しみですね。