歯医者の究極の診療とは?時代は予防歯科 | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2017年4月5日

究極の歯科診療とは何でしょうか。虫歯治療?歯周病治療?インプラント?いいえ違います。悪くなったところを治す治療もなくてはならないものですが、一度削った歯や失ってしまった歯は一生元に戻りません。
歯科従事者にとって本当に患者のことを考えた診療だといえるのは、「予防歯科」です。虫歯や歯周病によって歯を失わない口内環境づくりこそが歯医者の使命だといえます。

究極の

予防歯科の先進国スウェーデン

予防歯科という考え方が生まれたのは北欧のスウェーデンです。スウェーデンでは1970年代から世界に先駆けて予防歯科診療に取り組み、結果として現在80歳での歯の平均残存本数は25本以上となっています。人間が健康な生活を送ることのできる歯の本数は20本といわれている中、25本という数字は世界最高水準です。
ちなみに日本は平均寿命が長いのにもかかわらず、70歳を超えた時点で平均20本を下回り、80歳を超えると15本を下回ります。歯を失うとバランスが保てなくなり転倒しやすくなったり、認知症のリスクが高まることもわかっています。
死ぬまで健康に過ごすためには、歯の健康を保つことが非常に大切になってくるのです。そして歯の健康を保つためには、できるだけ早期から虫歯や歯周病にならない口内環境を作ることが必要となってきます。

予防歯科の診療内容

予防歯科を行っている歯科医院では主に次の診療が行われています。定期的な通院が基本となりますが、頻度やタイミングについては医師と相談の上決めていくことになります。

唾液検査

虫歯のなりやすさには個人差があります。唾液検査によって虫歯菌や歯周病菌の量を調べて、適した予防プログラムを立てていきます。

PCR検査

歯周病の原因菌の遺伝子を照合する検査です。原因菌によって歯周病の症状も変わってきますので、将来的なリスクを検査し、予防処置を行います。

レントゲン検査

初期虫歯はレントゲンでしか確認することはできません。早期に発見することで、侵襲のない治療を行うことができます。

PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)

歯科衛生士による歯のクリーニングです。自分では取ることのできないプラークや歯石の除去を行い、虫歯や歯周病を防ぎます。

3DS(デンタル・ドラッグ・デリバリー・システム)

虫歯菌や歯周病菌の数を強制的に減らす方法です。薬剤を塗布したマウスピースを装着し、歯と歯茎をつけ置きすることで殺菌します。人よりも菌の数が多く虫歯や歯周病リスクの高い人にとって有効な方法です。

フッ素塗布

フッ素塗布をすることで歯質を強化し、虫歯になりにくい歯にします。

歯磨き、生活習慣指導

歯磨きや生活習慣の指導を行います。予防診療ではセルフケアが不可欠です。

定期検診

数ヶ月に一度の頻度で、上記の診療を定期的に行います。はがきなどで案内を行ってくれる医院もあります。

歯列矯正

歯列矯正も予防歯科の一つであると考えられます。歯並びが悪いと歯磨きもしにくく虫歯のリスクが大きくなります。歯列矯正は審美的な効果だけでなく、虫歯や歯周病になりにくい環境づくりにも役立ちます。

時代は予防医療

スウェーデンではPMTCを定期的に受けている人は8割を超えており、予防歯科診療が国民全体に浸透しているといえます。しかし日本では1割程度に留まっており、未だ歯科診療=虫歯治療という意識が根強く残っています。日本の保険制度も、予防歯科としての診療については保険が適用されないことが多いために、予防歯科が浸透しない原因の一つになっているとも考えられます。
悪いところを治すための診療というのは、歯科業界だけでなく医療業界全体にもいえることです。悪くなったところを治療するという後手後手の診療ではなく、予防医療による病気にならない身体作りの追求こそが、日本の医療の次のステップであるといえるでしょう。