「削らない」「抜かない」「痛くない」 MI(低侵襲)診療とは? | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2017年5月14日

MIはMinimal Interventionの略であり、最小限の侵襲という意味の言葉です。MI診療とは、できるだけ人体を傷つけない診療のことをいい、「削らない治療」「抜かない治療」「無痛治療」などといった診療方針がこれにあたります。またMI診療は身体を傷つけないので「痛くない治療」ともいわれます。
「削らない」「抜かない」「痛くない」といったキーワードは、患者からの人気も高いため、昨今では多くの歯科医院がMI診療を方針として掲げています。今回は、MI診療で用いられている治療法や治療機器について紹介します。

MI

虫歯検知液

細菌に感染した歯質が染まる薬を用いることで、虫歯部分だけを的確に除去することができます。

痛くない麻酔

痛くない麻酔として、注射針のない麻酔があります。粘膜に勢い良く麻酔液を吹き付ける針のない麻酔や、表面に塗布するゼリー状の表面麻酔があります。さらに針の麻酔をするケースもありますが、極細の針を使用することで痛みを抑えることができます。

レーザー治療

レーザーを使った虫歯治療では、虫歯部分だけをピンポイントで除去することができるため、従来の切削機器を使って削る方法よりも狭い範囲の切削に抑えることができます。
また、レーザーによる治療はほとんど痛みを伴わないため、麻酔注射が必要ないという点でも低侵襲の診療であるといえます。 ただし深い虫歯には対応できず、主に浅い部分にできた虫歯に使用されます。

マイクロスコープ

マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を使用すると、肉眼では確認できないより細かな部分まで把握することができます。必要最低限の部分だけを削ることができるだけでなく、虫歯の削り残しも無くなるため、二次カリエスのリスクを減らすことができます。

低侵襲歯科用器具

歯を削る治療においても、虫歯部分だけを削ることができるように開発された器具があります。

MIバー

歯を削る機器の先端に取り付けるMIバーは、従来のバーよりも小さく設計されているため、マイクロスコープと併用することで削りすぎを防ぐことができます。また虫歯の柔らかい部分のみを削ることができる素材で作られているものもあります。

エキスカベーター

虫歯で柔らかくなった部分だけを除去することができる器具です。歯科用タービンと併用し、小さな穴など細かな部分にはエキスカベーターを使うことで削りすぎを避けることができます。

5倍速コントラ

コントラは柔らかい部分の研磨に使われる切削器具です。歯科用タービンよりも回転数が少ないため、キーンという音がでません。5倍速のコントラは通常のコントラよりも回転数が早く、硬い部分でも削ることができます。振動も少ないため安全に削ることができます。

歯髄保存治療

神経に近い虫歯は、削ると神経が露出(露髄)し少しの刺激でも痛みを感じるようになってしまうため、抜髄となってしまうのが従来の治療でした。しかしMTAセメントという補修材で露髄した部分を保護することで、神経を残したままの治療が可能になりました。
ただしMTAによる治療を行えるのは非感染歯髄のみで、神経に達してしまった虫歯については抜髄となってしまいます。

予防歯科

MI診療の基本は予防歯科です。そもそも悪くならないようにするための診療が、最も侵襲の少ない診療であるといえます。
MI診療は患者にとって魅力的なものですが、万能なものではなく患者の努力があってはじめて実現するものです。せっかく低侵襲の治療を行っても、普段のブラッシングを怠って悪化させては意味がありません。
継続的なセルフケアと定期的な検診を受けることで、本当の意味でのMI診療を享受することができます。