根管治療(根の治療)の後はクラウンが適している3つの理由 | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2017年5月27日

歯の神経を抜く根管治療後には、多くのケースでクラウンでの修復が行われています。クラウンは歯の上から人工物を被せる方法なので、ぴったりとはめるためには事前に歯を削って形を整えなくてはなりません。一方で、インレーは空いた穴に詰め物をして修復する方法なので、クラウンよりも削る量は少なくなります。
できるだけ削らずに歯を残すことは歯の寿命を伸ばすことにも繋がるはずなのに、なぜ健康な歯を削るクラウンが選ばれるのでしょうか?

クラウン

残る歯質の量が少ない

根管治療問わず、歯の修復にインレー(詰め物)を用いるかクラウン(被せ物)を用いるかは、残っている歯質の量で判断されます。
明確な基準はありませんが、大体歯冠部分が7割以上残っている場合にはインレーやアンレー、それ以下であればクラウンなどの被せ物での修復となります。また、修復に使う素材や削った場所によっても判断されます。
根管治療後は、広範囲の歯質が削り取られてしまっている状態です。そもそも大きな虫歯が原因となっているため、歯根部分だけでなく、歯冠部分も大きく失われている可能性が高くなっています。
中にはインレーでの修復が可能なケースもありますが、大抵は歯質の量が少ないためにクラウンが選択されることになります。

歯の強度を上げることができる

歯質の量とも関係しますが、根管治療後の歯は通常の歯よりも著しく強度が落ちています。特に奥歯など、噛み合わせる時に大きな力がかかる歯の場合、インレーでの修復を行ったとしても歯の薄くなった部分は欠けやすくなります。また内部から割れてしまう可能性もあります。歯の破折を起こすと、多くの場合で抜歯となってしまいます。
一方で、割れやすい部分をはじめから削ってしまい、歯にすっぽりと被せるクラウンであれば、ある程度の強度が保てるため歯が破折する可能性も低くなります。弱くなった部分の歯を残すことは、かえって歯の寿命を縮めることになるのです。

二次カリエスのリスクが少ない

修復物と天然歯の接触する表面積が広くなると、それだけ二次カリエスを起こすリスクは大きくなります。歯を削ってなめらかに形を整えるクラウンよりも、穴の形に合わせて作られるインレーは凹凸が多くなるため、表面積が広くなります。
またインレーの素材によっては長年の使用で形状が変わる可能性もあるため、わずかな隙間からも虫歯ができてしまいます。
歯科医師や歯科技工士による製作技術も大きく関わってきますが、歯を虫歯になりにくい形に整えることができるという点で、クラウンは二次カリエスのリスクが少なくなります。

治療回数を増やさないこと

今回は削らずにインレーにして、虫歯ができたら削ってクラウンにするという方法もありますが、同じ歯に対する治療回数が増えれば増えるほど、歯の寿命は短くなります。できるだけ最初から治療回数が少なくてすむ方法を選ぶべきであり、それがクラウンであることが多いのです。
最終的にどちらの修復法を選ぶのかは歯科医師による判断となりますが、いずれにせよ、セルフケアがしっかりできていなければ虫歯はできてしまいます。修復物のせいで自分では磨きにくい箇所も、定期的に歯科医院でのクリーニングを行えば二次カリエスを防ぐことができます。
インレーでもクラウンでも、虫歯を増やさないための努力は不可欠となるのです。