歯茎が白いのはなぜ?危険が潜む7つの原因と治療法 | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2017年7月21日

通常はピンク色をしている歯茎が白くなっている場合、口内に何らかの異常が起きていると考えたほうが良いかもしれません。口内炎のように日常的に起こるものから、口腔癌など生死に関わるような病気など、口内の異常には様々な危険が潜んでいます。
今回は、歯茎が白くなっている場合に考えられる7つの原因と、それぞれの治療法について紹介します。

歯茎白い

口内炎

歯茎に白くて少し窪みがある楕円状のできものが見られた場合、アフタ性口内炎かもしれません。アフタ性口内炎は、免疫力の低下や栄養不足から起きる一般的な口内炎です。患部のわずかな刺激によって鋭い痛みを感じることから、食事や会話に支障がでることもあります。
口内炎でも、粘膜に白い膜が張ったような状態が見られる場合には、カビが原因のカンジダ性口内炎が疑われます。カンジダは口内の常在菌ですが、身体の免疫低下や抗生物質などの薬剤の服用などをきっかけに、菌が爆発的に増えると、口内に病変を発症します。免疫力の低い乳幼児や高齢者、妊婦などに好発する疾患です。
ピリピリとした痛みを発し、白い膜は触ると剥がれます。膜を剥がした後は赤く腫れ出血が見られることがあります。

口内炎の治療方法

歯磨きやうがい薬で口内を清潔な状態に保ちましょう。アフタ性口内炎の場合、通常は1~2週間ほどで自然治癒します。痛みが強く、食事や会話に支障が出る場合には、市販の口内炎用の薬剤を塗布して痛みを緩和するか、歯科医院などで扱っている口内炎レーザー治療によって即効性のある治療を受けることができます。
繰り返しできる場合は、食生活や生活習慣の見直しを行い、根本から解決する必要があります。粘膜の働きを助けるビタミンB2をはじめとするビタミン群の摂取が効果的です。また睡眠を十分にとり、適度な運動を習慣付けましょう。
カンジダ性口内炎は、全身疾患に関連した症状の可能性もあるため、一度口腔外科などを受診することをおすすめします。基本的には、抗真菌剤のうがい薬や薬剤の塗布、内服薬によって治療していきます。

フィステルができている

フィステルという膿の出口ができると、歯茎が白または赤く腫れます。神経にまで達した虫歯、歯根の破折、歯周病、外傷などが原因で歯根の先や歯茎に膿が溜まると、膿を排出しようとフィステルが形成されます。
口内に排出される膿は悪臭を放つため、口臭の原因となります。また放置すると膿が骨を溶かして歯の動揺を招き、最悪抜歯となる可能性もあります。
フィステルは触るとぶよぶよした感触で痛みを感じませんが、膿袋が大きくなったり免疫が低下したりした際には痛みを感じることもあります。すでに歯の神経が死んでいる可能性が高く、歯の痛みも感じません。

フィステルの治療

フィステルは原因を取り除かない限り治りません。基本的には、細菌感染した歯髄をきれいに取り除く処置を行う感染根管治療を行います。穴の空いた歯に薬剤を詰めて消毒を繰り返し、細菌の増殖と膿の発生を防ぎます。
膿袋がかなり大きくなっていたり、根管治療後も感染を繰り返したりしているようであれば、歯茎側から切開して膿の袋を取り除く歯根端切除術を行います。最後に被せ物をして歯を修復します。
歯根破折の場合には、口腔内や口腔外で歯の修復を行ったり、破折部位を歯肉縁上に出して治療を行います。 歯の破折が大きく、保存が難しい場合には、抜歯となってしまいます。

オーバーブラッシングによる擦過傷

歯を強く磨きすぎることをオーバーブラッシングといいます。オーバーブラッシングによって歯茎に白い擦過傷ができることがあります。擦過傷は外傷ですので触ると痛むのが特徴です。
歯茎への過度な刺激は歯肉退縮の原因にもなりますので、正しい歯磨き法を身につける必要があります。

擦過傷の治療法

傷ができている部位は、治るまで磨くのを我慢しましょう。歯ブラシは柔らかいものを使用し、力を入れすぎないことを意識して磨きましょう。研磨剤入りの刺激の強い歯磨き粉は避けましょう。また辛いものやアルコールなどの刺激物は治りが遅くなる原因となりますので控えましょう。
また、そもそもの磨き方に問題があることが明らかなため、歯科医院で正しい歯磨き法を指導してもらいましょう。

骨隆起

歯茎に白いコブのようなものができた場合、骨隆起が疑われます。骨隆起は歯ぎしりや食いしばりをする人に多く見られる症状で、顎の骨への負担が年々積み重なることでできると考えられています。遺伝的な要素も関係しているとされていますが詳細な原因は判明していません。
骨隆起は、上下や左右対称にできることが多く、触ると固く、痛みを感じます。

骨隆起の治療方法

骨隆起は病的なものではないため、口腔機能に支障が出ていなければ特に治療の必要はありません。
ただし、口内の清掃性が悪くなっている、歯周病の悪化を招く可能性がある、痛みや炎症を伴う場合には外科的な切除手術が行われます。さらに入れ歯などの補綴物を作成する際にも除去が必要です。
切除の際には、局所麻酔が使用されます。歯肉切開し、隆起した骨を根元から切除したあと、再び歯肉を縫合します。骨隆起の数によりますが、手術は保険適用となりますので、数千円での治療が可能です。

貧血

瞼の裏や舌の色を見てもわかるように、貧血が原因で歯茎が白くなることがあります。一時的な症状から慢性的なものまで様々ですが、詳しい原因については専門的な検査でないとわかりません。
女性に多いのは、鉄分不足による貧血です。食生活に偏りがあると起きやすくなります。

貧血の治療法

鉄欠乏性貧血は、一日に必要な鉄分の摂取が基本の改善策となります。また造血効果のある食材も一緒に摂取すると効果的です。食材は、レバー、ひじき、マグロ、ほうれん草、穴子、オレンジ、牡蠣、ブロッコリーなどがおすすめです。

口腔白板症

口腔白板症は、歯茎に白い板状または斑状の病変が見られる症状です。カンジタ性口内炎とは異なり痛みは感じず、歯ブラシなどでこすっても落ちないことが特徴です。
はっきりとした原因はわかっていませんが、タバコやアルコールなどの刺激物、入れ歯や被せ物などの補綴物の不良からできる外傷などが一つの誘因となっていると考えられています。
口腔癌の前癌病変(通常よりも癌になりやすい組織のこと)として見られる症状であり、約10%が癌化する可能性があります。癌化する前に早急に専門の口腔外科を受診する必要があります。

口腔白板症の治療方法

まずは病変の一部を切り取り、顕微鏡組織検査が行われます。軽度の口腔白板症であれば、誘因となっている刺激物の除去を行うことで回復に向かいます。また、ビタミンAの投与も有効です。
効果が見られなければ、病変部位の切除手術が必要です。重度のものについては、すでに口腔癌に発展している可能性があります。

口腔癌

口腔白板症などの前癌病変が癌化してしまうと、歯茎の変色だけでなく、歯の痛みや動揺、歯茎からの出血が見られるようになります。口腔癌のうち、歯茎にできる癌を歯肉癌といい、発生割合は口腔癌全体の2割以下と稀な症状です。
癌が大きくなると食事や会話に支障がでたり、リンパ節へ転移すると顎や首にしこりや腫れが見られたりします。

口腔癌の治療方法

基本的には外科的手術で癌に侵された部分を切除していきます。切除した部分の修復のために組織移植手術が伴うこともあります。また、薬剤を用いての化学療法や放射線治療によって癌細胞の増殖を抑えます。
生存率は30~80%と、病変の大きさや性質によって変わってきます。

目に見える病気

口内の病変は、痛みだけでなく目で異常を確認できるものが多いため、早期の発見も可能です。例えば普段の歯磨きの際に、鏡で口内を確認しながら行うことで、些細な異常にすぐに気づくことができます。
あなたは自分の口内を鏡で見たことがありますか?大きく口を開いてよくよく見ると、表面だけでは確認できない意外な発見があるはずです。自分の口内を定期的にチェックすることは、健康管理において非常に大切なことであるといえます。