歯が全体的に痛い!場所が特定できない痛みの原因とは | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2017年8月29日

歯が痛いのに、どこの歯が痛いのか自分では特定できないことがあります。歯の痛みは周囲に伝染しやすいため、局所的ではなく全体的に痛んでしまうということが起きてしまうのです。原因の歯がわからないと不安ですよね。
この記事では、原因のわからない痛みの特定方法や、痛みの正体について紹介しています。

痛みの特定方法

口内にはたくさんの神経が通っているため、痛みの伝染や飛び火が起きやすい状態にあります。前後の歯や上下で痛みを勘違いしてしまうことも珍しくありません。
歯科医院では、次のような方法で痛みの原因を特定しています。

視診

まずは歯の変色や変形、歯茎の腫れなど、目視やマイクロスコープで表面的に確認できる異常がないかを確認していきます。

触診

虫歯が出来ていると歯の表面に凹凸ができるため、器具を使って引っかかりがないかどうかを調べます。また、歯を上から横から軽く叩いたり、圧迫したりすることで、痛みの出処を特定していきます。歯茎を押した時に痛みを感じないかどうかについても確認します。

温度診

歯に冷たい空気や温かい空気をあてて、痛みがあるかを確認していく方法です。歯髄に問題が発生していたり歯茎の後退があると、しみたり痛みを感じたりします。

歯髄電気診

歯に弱い電流を流して、歯の神経の生死を確認する検査です。他の健康な歯と数値を比較することで、異常を発見することができます。金属の詰め物が入っているなど状況によっては正確な値がでないため、他の検査と併用して行われます。 歯の神経が死んでいる場合には根管治療が必要となります。

画像検査

レントゲンや歯科用CTで、歯や歯周組織に異常が起きていないかを確認していきます。目視では確認できない歯の内部の情報を得ることができます。

麻酔診

触診や画像検査などでも痛みの原因が特定できなかった場合には、疑わしい箇所に局所麻酔をして、痛みが消えるかどうかを確認しながら原因となる歯を特定していきます。

考えられる痛みの原因

どこの歯が痛いのかわからないときに考えられる原因として、次の9つの問題が考えられます。

免疫力の低下

疲れなどで身体の免疫力が下がると、一時的に歯茎が腫れたり歯が痛んだりすることがあります。一晩寝たら治ってしまうこともあるため放置しがちですが、実は初期虫歯や歯周病のサインである可能性があります。
これを機に歯科医院を受診して検査を受けたり、歯石除去など歯のメインテナンスをすることをおすすめします。

虫歯

虫歯によって歯髄に炎症を起こすと、何もしなくてもズキズキとした痛みを感じます。過去に治療を行った歯の詰め物や被せ物の下に虫歯ができると、進行も早く重症化しやすくなります。
治療には、歯の神経を取り除いて薬剤を詰める根管治療が必要となります。

親知らず

親知らずに虫歯ができていたり、周囲の歯茎が炎症を起こしていたりすると、奥歯の辺りが全体的に痛んだり頬が腫れたりします。悪さをしている親知らずは、炎症が落ち着いた後に抜歯となります。

根尖病巣

歯の根の治療後に再感染してしまうと、歯茎が腫れて歯根の先に膿がたまる根尖病巣を起こすことがあります。膿が溜まっている期間は痛みを感じないまま進行しますが、膿が大きくなると神経を圧迫して痛みを感じるようになります。根尖病巣ができている場合、レントゲンに膿の影が写ります。
再度根管治療を行うか、外科的に膿の袋を摘出する手術が必要となります。

上顎洞炎

上顎の奥歯の根尖病巣が進行すると、鼻の横の上顎洞にまで広がってしまうことがあります。上顎の奥歯や目の奥の辺りに痛みを感じる場合には、上顎洞炎が疑われます。
原因歯を抜歯した後に、開いた穴から感染している上顎洞内の洗浄を行っていきます。外科的な手術で膿を摘出することもあります。

歯の破折

虫歯や歯周病でなく噛んだ時に痛みを感じる場合、歯の破折が疑われます。強くぶつけたり、特定の歯に負担がかかる癖があったりすると、歯が割れてしまうことがあります。割れた部分から細菌が入り込み歯茎が腫れたり、噛んだ時に痛みを感じたりします。
視診やレントゲンでヒビがあるかを確認しますが、中には削ってはじめて発覚するケースもあります。割れてしまった箇所を接着して歯を保存する治療方法もありますが、多くは抜歯となってしまいます。

歯ぎしり、食いしばり

歯ぎしりや食いしばりによって、歯や顎に異常な負担がかかることで、広範囲に痛みを感じることがあります。触診やレントゲンでは確認できないため、原因不明の痛みがある場合に疑われる症状の一つです。
意識的な改善や、夜間にマウスピースを装着することで改善していきます。

噛み合わせの問題

詰め物や被せ物の高さが合わないなどといった理由で噛み合わせに問題があると、歯や顎に負担がかかり痛みを感じるようになります。
噛み合わせの治療には、詰め物や被せ物の高さを調整したり、マウスピースを使ってズレを矯正していく方法があります。歯並びに問題がある場合にはワイヤーを使った矯正で治していきます。

顎関節症

顎全体に痛みを感じる場合には、顎関節症も考えられます。原因となるのは歯ぎしりや食いしばり癖、噛み合わせの不合です。基本的には、歯ぎしりや食いしばりなどの原因を取り除いて改善を図っていきます。
歯科医院では、マウスピース治療やレーザー照射による血行改善が行われます。また、投薬によって痛みを和らげていきます。ただし治療の大半は、夜間のマウスピース着用や悪癖の意識的な改善など、自宅でのケアが中心となります。
症状が重い場合には、外科的な手術が伴うこともあります。

非歯原性歯痛

虫歯や歯周病などの口内疾患以外の原因から歯痛を起こすこともあります。歯や歯周組織に原因がない歯痛を非歯原性歯痛といいます。咀嚼筋痛が歯痛として表れたり三叉神経痛などの神経障害であったり、いくつかの原因に分類されますが、一般的な歯科では扱えないことが多いため、ペインクリニックなどの受診が必要です。
非歯原性歯痛については「原因不明の歯痛を扱うペインクリニックとは」も御覧ください。

まずは歯科医院へ

場所の特定ができない歯の痛みは、自分で解決しようとせず、歯科医院での検査を受けて適切な治療を受けましょう。受診した歯科医院でも原因の特定ができない場合には、セカンドオピニオンを希望しても良いでしょう。無意味な治療を繰り返すと、その治療自体が新たな痛みの原因になってしまうこともあるからです。
患者としっかり向き合ってくれるような、信頼のできる歯科医師の下で治療を受けることが大切です。