歯磨きをすると血が出てくる!考えられる7つの原因と治療法 | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2017年10月6日

歯磨きの時の出血は、身体の不調のサインです。身体の免疫力が弱っていることにより、口内が荒れやすい環境になっているのです。
最も起こりやすいのが、歯周病が原因となって生じる歯茎からの出血です。成人の約8割がかかっているともいわれている歯周病は、もはや誰がなってもおかしくない口内疾患です。
その他にも、強すぎるブラッシングや、合わない補綴物による物理的な刺激が原因となっていることも考えられます。さらに歯茎からの出血は重大な血液系の疾患の初期症状でもありますので、決して油断はできません。
今回は、歯磨き時に出血する7つの理由と、出血時の対策についてまとめました。

歯磨きで出血する7つの原因

健康な歯や歯茎であれば、歯磨きでは出血しません。何らかの問題が起きていると考えられるでしょう。歯磨きの時に出血してしまう原因として、次の7つが挙げられます。

軽度の歯周病(歯肉炎)

毎回ではなく、時々出血する場合には、軽度の歯肉炎が疑われます。歯周病になりかけの状態です。疲れが溜まっている時や、体調が悪い時には、体の免疫力が低下します。口内の環境も悪くなりますので、細菌への抵抗力が落ちて、歯肉が炎症を起こし、歯磨きの時に出血してしまうことがあります。
このような軽度の歯肉炎は、口内を清潔にして規則正しい生活を心がけることで改善します。「免疫力を高めて歯周病になりにくい身体づくりをしよう!【歯周病予防】」も合わせて御覧ください。
歯科医院でクリーニングを受けることも効果的です。放置すると歯肉炎が悪化し、歯を支える骨にまで細菌が感染する歯周炎に発展してしまうかもしれません。

重度の歯周病(歯周炎)

歯磨きの度に必ず出血しているようであれば、歯肉の腫れが慢性化して、歯周病の症状がかなり進んでしまっていると考えられます。歯磨きの時だけでなく、何もしなくても出血しているような場合には、すでに重度の歯周炎に発展しており、歯周病菌が歯槽骨を溶かし始めている可能性があります。口臭もかなり出ていて、歯茎も下がって来ているかもしれません。
こうなると自力で治すのが難しくなり、歯科医院で定期的に歯周病の治療を受ける必要があります。具体的には、スケーリングやルートプレーニングという治療を行い、歯周ポケットの内部に溜まってしまった歯石やプラークを除去していきます。必要があれば外科的な処置で歯石やプラークを除去していきます。また歯槽骨の吸収がひどい場合には、骨の再生治療を行っていきます。

口内に外傷ができている

誤って舌や頬を噛んでしまった、固いものを食べたなど、何らかの原因で口内に外傷が出来ていると、歯磨きのときにブラシがかすってしまって出血することがあります。
通常は数日もすれば傷が塞がり出血も止まります。口内環境が悪いと傷も治りにくくなってしまうので、口内を清潔にするためにも歯磨きをかかさず行いましょう。ただし研磨剤入りの歯磨き粉を使用しないで、患部はなるべく触らないように気をつけましょう。
非常にまれではありますが、2週間以上経っても傷が治らずに、出血が止まらないことがあります。簡単に口内が傷ついてしまう、同じ箇所の傷が中々治らない、舌や粘膜が赤や白っぽく変色している、痺れる感じがある、といった症状があると、口腔がんが疑われます。お近くの歯科医院か、あれば口腔外科を受診しましょう。

被せ物や入れ歯の不適合

口内にできる外傷と関連しますが、尖った詰め物や被せ物、入れ歯や矯正器具のズレも、口内を傷つける原因となります。特定の箇所にずっと傷ができ続けると、口腔がんに繋がってしまうこともあります。できるだけ早めに歯科医院で調整してもらいましょう。

ブラッシング圧が強い

ブラッシング圧が強いことが原因で、口内に傷を作ってしまうことも珍しくありません。研磨剤入りの歯磨き粉を使用しない、力の調整をする、歯ブラシを柔らかく小さいものに変えるなどの対策をとりましょう。歯ブラシにかける力はだいたい100~200g程度が適正で、ペンを握るように持つことで力の調整がしやすくなります。
歯科医院でブラッシングの指導を受けることが一番手っ取り早いかもしれません。

神経にまで達した虫歯

歯の内部には血管が通っている歯髄という軟組織があります。虫歯によって歯に穴が空いて、内部の歯髄が露出すると、歯磨きの時に出血することがあります。
また、穴から血の塊のようなものが出てくるようであれば、慢性増殖性歯髄炎が疑われます。慢性増殖性歯髄炎は若い人に多く見られる症状で、歯髄組織が増殖することで穴の中からポリープ状の軟組織が出てきます。
神経に達した虫歯の治療法は、基本的には抜髄(歯髄を取り除くこと)となりますが、若い人に起きる慢性増殖性歯髄炎の場合には、歯髄を保存できるケースもあります。

全身疾患

歯磨きの時だけでなく、何もしていないときにも歯茎からの出血が見られる場合、全身疾患から来る症状かもしれません。 例として、白血病の初症状に歯茎からの出血があります。ただし白血病の場合、歯茎からの出血だけでなく、鼻血が止まらない、倦怠感、覚えのないアザ、発熱などの症状も伴います。心当たりがある場合には、すぐにお近くの内科で血液検査を行いましょう。白血病の治療は、抗がん剤による化学療法や造血幹細胞移植によって行われます。
また出血がいつまでも止まらない病気に、血友病という遺伝性の血液凝固異常症があります。血液を固める組織が通常よりも少ないために、傷の血が止まりにくくなってしまう病気です。歯茎からの出血以外にも、関節内や筋肉内の出血があり、腕や足が動かしづらいといった症状が表れます。患者のほとんどが男性であり、女性患者は全体の1%以下です。
血友病は、基本的には遺伝性のものですので、出生時から症状が現れます。後天的に発症するケースは稀であり、100万人に1人程度の発症率となっています。はっきりとした原因はわかっていませんが、がん患者や自己免疫系の疾患患者など、別の疾患を患っている場合に発症することが報告されています。
治療法は、血液を凝固させる薬物の投与です。定期的に補充することで、普通の人と変わらない生活を送ることが出来ます。 このように、何もないのに歯茎から出血する、出血が止まらないといった症状がある場合には、何らかの血液疾患を生じている可能性もあるのです。

出血してしまった時に気をつけるべきこと

歯磨きの時に出血があった場合には、次のようなことに気をつけましょう。

口内を清潔にする

口内の環境が悪くなると、歯茎から出血しやすくなります。歯茎からの出血が慢性化して歯周病になってしまう前に、正しい方法でのブラッシングや、規則正しい生活、バランスの良い食事を心がけましょう。

虫歯を放置しない

虫歯の穴が大きくなると、歯から出血することがあります。歯の神経を取る必要があったり、最悪の場合には抜歯となってしまったりしますので、放置せずに早めに歯科医院で治療を受けましょう。

合わない補綴物や矯正器具を放置しない

歯の形に合わない詰め物や被せ物は割れやすく、口内を傷つけてしまうことがあります。また矯正器具が常に接触することでも口内に傷や病変を作ってしまいます。さらに、補綴物の高さが合わないと噛み合わせにも影響しますので、顎の痛みや頭痛、肩こりにも繋がります。こちらも放置せずに歯科医院で調整してもらいましょう。

いつまでも治らなければ医療機関へ

通常であれば歯磨き時の出血は数日で治まります。もしも歯茎の腫れがあり、出血が長期間続くようであれば、高確率で歯周病になっています。自然治癒しないところまできていますので、すぐに歯科医院で診てもらいましょう。 また歯茎からの不自然な出血は、血液の疾患にも関係しているかもしれません。歯科医院含め、お近くの医療機関へかかりましょう。適切な専門機関への紹介をしてくれるはずです。放置せずに必ず病院へ行きましょう。