インプラントの主要メーカーこれを知っておけば大丈夫!海外メーカーと国産メーカーの特徴 | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2017年10月12日

歯科医院ごとにインプラントの値段設定が大きく異なるのは、使用しているインプラントの種類の違いであるといえます。海外製のブランドインプラントや、後発の安価なジェネリックインプラント、日本人向けの国内製インプラントなど、様々な種類のインプラントがあります。
自分の使用しているインプラントがどのメーカーなのかを知らない人も多いのではないでしょうか。今回は、海外と日本の主要メーカーのインプラントについて紹介します。

海外のメーカーのインプラントの特徴

インプラントは大きく分けて、先発のブランドタイプのインプラントと、後発のジェネリックタイプのインプラントがあります。
ブランドタイプは世界でもトップシェアを誇り、臨床実績も多い信頼のあるインプラントです。メーカーのブランド力もあるため、高価であるのが特徴です。欧米製のインプラントはこちらのタイプに属します。
一方で後から開発されたジェネリックタイプは、ブランドタイプの良い部分を継承しつつ、比較的安価で提供しているインプラントです。様々な国に合わせて開発されているため、日本人向けの製品も多く、ブランドタイプと同じように広く取り入れられています。ただし薬のように成分が公開されているわけではないので、全く同じシステムを採用できているわけではありません。中には形だけ似ているなんちゃってジェネリックタイプも存在します。日本や韓国など、アジア製のインプラントはこちらのタイプに属しています。
海外製のメジャーなインプラントシステムを紹介します。

ブローネマルクインプラント(スウェーデン/ノーベルバイオケア社)

ブローネマルクシステムは、1965年に世界で初めて臨床応用された、最も歴史のあるインプラントです。症例数も多数あり、信頼性の高いインプラントシステムでもあります。
名前の由来でもあるブローネマルク教授が発見した、オッセオインテグレーション(チタンと骨の結合)は、現在のインプラント治療における基本理論となっています。オッセオインテグレーションの概念は歯科業界だけでなく、医療業界でも広く応用されています。
当初はインプラントの表面部分を機械研磨していましたが、よりオッセオインテグレーションが得られやすい、粗造表面のタイユナイトが採用されるようになりました。
ブローネマルクインプラントは、手術の際に使用する器具が多く、高い技術を要する上級者向けのインプラントです。また非常に高価なインプラントなので敷居が高く、最近ではより安価で簡便化された、同社のノーベルリプレイスインプラントが主力商品になっています。

ストローマンインプラント(スイス/ストローマン社)

ストローマンインプラントは、世界ナンバーワンのシェアを誇るインプラントシステムです。国際的な学術組織であるITIが開発に関わっていることから、ITIインプラントとも呼ばれていました。莫大な研究費用がかけられており、多くの研究データに裏付けられた信頼のおけるインプラントシステムです。
インプラント手術が一度で済む1回法のパイオニア的存在であり、世界で初めて粗造表面を採用しています。SLAという優れたインプラントの表面性状により、非常に短時間でのオッセオインテグレーションが可能になりました。
ブローネマルクインプラントよりもシンプルな構造をしており、1回法を採用していることもあり手術時間も短時間で済みます。またサイズも比較的小さいため、日本人の顎にも問題なく使用できます。

アストラインプラント(スウェーデン/デンツプライ社)

世界的歯科メーカーであるデンツプライ社のインプラントシステムです。ブローネマルクインプラント、ストローマンインプラント、アストラインプラントは世界三大インプラントとも呼ぼれます。
2回法の術法で用いられ、骨吸収の少ない優れたインプラントとして高い評価を受けています。ブローネマルクインプラントと比較すると扱いやすく安価なため、人気の高いインプラントシステムです。

3iインプラント(アメリカ/インプラントイノベーション社)

アメリカで最も使用されているインプラントシステムです。オッセオタイトという独自の表面構造により、高い生体親和性を実現しています。インプラントと骨組織との結合(オッセオインテグレーション)が速やかに行われるため、抜歯後即時埋入にも適しています。
また、骨の量が少なく骨の移植手術が伴う場合にも、多くの症例で3iシステムが採用されており、高い成功率を誇っています。

カルシテックインプラント(アメリカ/ジーマーデンタル社)

高いHA(ハイドロキシアパタイト)コーティング技術が特徴のインプラントです。ハイドロキシアパタイトとは、骨や歯を構成する無機質であり、骨との結合を促す効果があります。
主に2回法に使用されます。カルシテックインプラントは、HAコーティングの問題であった、長期使用による剥離のトラブルもほとんどありません。HAコーティングによるインプラントは、骨密度の低い日本人にあっている結合システムであるといえます。

オステムインプラント(韓国/オステム社)

アジア地域で最も使われている韓国トップメーカーのインプラントです。世界シェアナンバーワンのストローマンインプラントのジェネリックタイプのインプラントとなります。安価なため、世界でもシェアを伸ばしています。

スーパーライン(韓国/デンティウム社)

韓国の大手メーカーのインプラントです。こちらもストローマン社を模倣したジェネリックタイプのインプラントシステムであり、1回法の手術に用いられます。日本人の顎の大きさに合う細いインプラントが展開されています。

日本のメーカーのインプラントの特徴

日本製のインプラントは、顎の小さい日本人に向けたサイズ展開をしています。精密性に優れ、扱いやすいことが特徴です。またメーカーの行き届いたサポート体制も、直販ならではのメリットです。関連器具の入手も簡単なため、比較的安価で取り扱っているところも多いようです。
主な国産インプラントについて紹介します。

POIインプラント(京セラメディカル社)

京セラメディカル社(前身:日本メディカルマテリアル社)日本で最も歴史のあるインプラントメーカーです。国産インプラントの中でも、トップシェアを誇ります。インプラントの表面は、粗造面処理とHA(ハイドロキシアパタイト)コーティングの2種類の表面性状を持っています。
フィクスチャー(歯根部分)のラインナップが豊富なPOIEXシリーズも展開されており、様々な部位に対応できるようになっています。1回法、2回法どちらにも使用されます。

AQBインプラント(アドバンス社)

AQBインプラントは、表面のHAコーティングに特許を持っている純国産のインプラントシステムです。主に一度の手術で済む1回法で用いられるインプラントであり、術式もシンプルで治療時間も短くて済みます。安価なため術者や患者にとって負担の少ない方法です。

プラトンインプラント(プラトンジャパン社)

ストローマンインプラントを模倣した、ジュネリックタイプの国産インプラントです。またPOIインプラントにも互換性があり、比較的安価で取扱ができるため多くの歯科医院で取り扱われています。
プラトンインプラントの開発には、日本の歯科医師の現場の声が反映されており、日本人の顎に適した豊富なラインナップが展開されているのが特徴です。まさに、日本人による日本人のためのインプラントシステムです。

まとめ

上記で挙げているメーカーはほんの一握りに過ぎず、正確な数ははっきりとしていませんが、世界で200社以上、日本でも50社以上のメーカーのインプラントがあると言われています。
メジャーなメーカーは症例数も豊富なので、信頼性も高く安心して使えることがメリットです。ただしそれぞれのインプラントに特徴があり、症状に適したインプラントを使い分けていくことが大切です。
マイナーメーカーに総じていえるデメリットとして、製品のサポートが保証されていないという点があります。経営が安定していなければ、ある日突然取扱をやめてしまう可能性もあります。インプラントは術後の経過観察も欠かせませんので、将来的に何らかのトラブルが起きた時のサポートがなくなってしまうのは非常にリスキーです。
長い目で見ると、変に安価なマイナーメーカーのインプラントではなく、症例数も多い信頼性の高いメーカーを使用している歯科医院を選んだ方が良いでしょう。また、臨床経験の豊富な歯科医師のもとで治療を受けましょう。