歯の寿命を延ばすことでQOL(Quality of Life)を向上 | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2019年3月8日

突然ですが、日本人の平均寿命は何歳くらいだと思いますか?厚生労働省が発表した「簡易生命表」で2017年に出た調査結果の時点では、男性も女性も80歳を超えています。男性は81.09歳で、女性は87.26歳です。平均寿命は年々延び続けています。約80年の人生は長いのか、もしくは短いのか、というのを考えると個人的に思い出されるのは敦盛という演目で織田信長が特に好んでいた一節に『人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり』というセリフです。これは「人生は50年しか無いから夢や幻のように早い」という意味ではなく「人間界の50年は、天上界に比べたら夢や幻のようにあっという間。この世に滅ばないものはない。」という意味だそうです。盛者必衰を表したセリフということになります。そして、そんな表現をする時代から現在は30年も長生きするようになりました。夢や幻のようなものと表現されている時間もかなり長くなっているということですね。年々長くなっている平均寿命ですが、「健康寿命」という言葉はご存知でしょうか?健康寿命とは、介護が必要になったり寝たきりになったりせずに自立して健康的な生活できている期間のことを指します。平均寿命は80歳を超えている日本ですが、厚生労働省が発表した健康寿命は2016年に出た調査結果では男性は72.14歳、女性は74.79歳となっています。平均寿命から10歳ほど差はあるものの、健康寿命も年々延び続けており、国民全体での健康意識が高まっていることがわかります。では歯の寿命はどうでしょうか。歯にも寿命があり、約60年と言われています。さらに全ての歯の寿命が60年ではなく、一番無くなるのが早いと言われている下顎の第二大臼歯の寿命は約45年です。年々歯の寿命も延びてはいるものの、平均寿命にはなかなか追いついていません。Quality of Lifeという言葉がありますが、健康でいることは人生の幸福度を高めることに繋がるという考えです。歯の寿命が延びれば、高齢になっても歯を失わずに自分が好きなものが食べられ、自由な食生活を送ることができるので、人生の幸福度も高まります。QOLを向上させるためにも歯の寿命を延ばすことは重要です。今回は「歯の寿命を延ばすにはどうすればいいのか」という点について調べました。80年生きるとして、歯も一緒に長生きしたいですね。

歯の健康は全身の健康に繋がる?

歯があることで全身の健康が保たれると言っても過言ではありません。歯が抜けずにしっかりと自分の歯があることによって、食事も、おしゃべりも楽しく過ごすことができるのです。

歯がないと食事が楽しめない

歯が健康に保たれていれば楽しめるものの1つに食事があります。若い方など、まだ歯がしっかり残っている方には想像しづらいかと思いますが、歯が無いことによって食べにくくなるものはかなり多いです。おせんべいやフランスパンなどの硬いものやイカなどの弾力があるものはもちろん、一見柔らかい食べ物に見えるかまぼこや薄切りのお肉も、歯がないときちんと細かく噛み砕いて飲み込めないのです。もともと食事は舌だけで味を判別するだけではなく、噛んだときの感触や口に入れたときの暖かさや冷たさなども含めてその食べ物を味わっています。歯が無いことによって噛んだときの感触が伝わらないと美味しさも伝わりにくくなってしまい、細かく噛み砕く力もないため硬いものから順に食べられるものが減ってしまい、食事を楽しもうという気持ちもなくなってしまうかもしれないのです。また、噛む回数が減れば減るほど、噛む力が失われてしまいます。噛むことは脳への刺激になるので、脳への刺激が減ってしまうと認知症になる確率もアップしてしまいます。そして、柔らかいものしか食べられないという状況は、栄養摂取に偏りが起こる原因になります。健康な体を保つにはビタミンやカルシウム、ミネラルなどはもちろんエネルギーやたんぱく質、脂質などを様々な品目からバランスよく摂取する必要がありますが、歯がないことによって食べるものが偏ってしまい、栄養のほとんどが取れなくなってしまう可能性があります。それどころか歯がないと硬いものが食べにくく、柔らかい食べ物ばかり食べてしまいがちになります。野菜や肉、魚よりも炭水化物の方が柔らかいものが多いので、糖質をたくさん摂取する機会が増え、生活習慣病になるリスクも高まります。

歯がなくなると笑う機会が減る?

歯がなくなってしまうと見た目も気になります。楽しくおしゃべりをしている時に、もし自分の歯がない状態が相手に見えていたら・・・思わず隠したくなってしまいますよね。歯列矯正をしている人も、虫歯の治療で銀歯にした人なども、見た目を気にしてしまい手で口元を隠してしまうことが多いようです。歯がないところが相手に見えてしまうからと笑う機会が少なくなった人も多いようです。

歯が抜けるのは加齢のせい?

永久歯の本数は合計で32本です。これは親知らずも入れた数です。ですが、日本人が70歳になった時に残っている歯の数は平均15本と言われています。10歳前後で乳歯が抜けて永久歯に変わったとして、約60年間で半分以上の歯を失っていることになります。そして歯が抜ける本数は40歳以降に少しずつ多くなる傾向があります。これは歯が寿命によって抜けてしまったのではなく、ほとんどの場合が虫歯や歯周病によって抜けています。口内は唾液によって細菌などが流されて綺麗になるのですが、歳とともに唾液の分泌量が減り、口内が乾きやすくなってしまいます。加齢は自然の摂理なので当たり前のことなのですが加齢によって唾液の分泌量が少なくなってしまうと自浄作用が弱まってしまいます。その結果、口の中が虫歯菌にとって住みやすい環境となってしまうため虫歯や歯周病になりやすいのです。また、加齢で歯茎が痩せていくこともあります。歯茎が痩せてしまうと歯と歯の間に隙間ができてしまうのでそこに歯垢が溜まりやすくなり、歯周病や虫歯になる原因となってしまうのです。

歯の寿命を延ばすには?

自分の歯を長持ちさせていつまでも健康でいるにはどうしたらいいのでしょうか?

毎日の歯磨きなど、ケアの見直し

歯の寿命を延ばすには、やはり毎日の歯磨きが重要です。力を入れてブラッシングをしないように心がけましょう。ゴシゴシと力が入ってしまうと歯や歯茎を傷つける原因となります。軽い力で、細かく動かすのがおすすめです。歯磨きのあとはフロスを使えば、歯ブラシで除去できなかった歯垢もしっかりと落とせます。

食生活や生活習慣の見直し

間食が好きだったり、ジュースや炭酸飲料が好きだとついつい癖になってずるずるとそのまま食べたり飲んだりしてしまいますよね。歯は酸に弱く、清涼飲料水や食べ物を摂取すると口内は酸性になります。間食やジュースを長時間摂取している状態だと酸性の状態がずっと続き、歯が溶け始めてしまうのです。歯が溶けて弱くなってしまうと虫歯や歯周病を引き起こしてしまうので、食生活や癖などを見直して、バランスの取れた食事をするように心がけましょう。

定期検診を受ける

歯が痛くなったり、違和感を覚えたりしてから歯科医院に行くのではなく、3ヶ月~半年に1度は定期的に検診を受けるために歯科医院に行きましょう。自分の歯磨きの仕方では落とせなかった歯垢を落とすために歯のクリーニングをしてくれますし、自分では気が付きにくい歯周病や虫歯になっていないかなどのチェックもしてくれます。また、一人ひとりに合ったブラッシングの方法も教えてくれるので日頃の歯のケアもよりレベルアップすると思いますよ。

まとめ

歯の寿命を延ばすために生活習慣などを改善していくことで、健康寿命も延びます。長生きできても不健康な状態では辛いですよね。歯が長生きすることで食事も日々の生活もより長く楽しめるはずです。虫歯や歯周病が歯の寿命を縮めてしまいますが、どちらも初期症状は自分ではわかりにくいこともあって、かなり進行してから気がつくパターンも多いです。定期検診を受けたことがない方は、ぜひこの機会に歯科医院で定期検診を受けてみてください。気になることを相談するだけでも、歯の寿命を延ばすきっかけになるかもしれません。