宇宙飛行士は虫歯があるとなれない?歯痛が起こる職業とは | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2019年4月5日

通販サイトの「ZOZOTOWN」を運営している前澤社長が民間人で初めての「月の周回旅行」を予約したと発表したのは2018年の9月の話です。2023年に様々なアーティストを連れて月へ行くことを予定しているそうで、もし本当に実現するのであれば、1972年の「アポロ計画」以来の有人月旅行となります。いつか旅行の1つとして気軽に月に行ける日が来るかもしれませんね。宇宙に行く職業といえば「宇宙飛行士」ですが、実際に宇宙飛行士はどんな人ならなれるかご存知でしょうか。「JAXA宇宙航空研究開発機構」が平成20年度に募集していた「宇宙飛行士候補者募集要項」によると、国籍、大学の学科以外にも身体に関する制限もあります。身長は158cm以上190cm以下で、体重は50kg以上95kg以下であること、など細かく設定されています。視力はメガネやコンタクトで矯正して1.0以上あればよいのですが、「虫歯があるとしっかりと検査してからでないと宇宙に行けない」というのはご存知でしょうか。今回は虫歯があるとなれない職業として噂されている「宇宙飛行士」と歯の関係や、虫歯があるとなれないと言われている職業、それにまつわる歯痛についてご紹介します。

宇宙飛行士は虫歯があるとなれない?

巷の噂として有名なのが「宇宙飛行士は虫歯があるとなれない」という話です。実際は虫歯があっても宇宙飛行士にはなれます。ただし、治療を終えていることが大切です。治療が終わっていればたとえ詰め物が入っていても問題はありません。

虫歯と宇宙の関係

宇宙飛行士は宇宙へ飛び立つ前に歯の検査を受けます。歯に入っている詰め物が簡単に取れないか、宇宙空間へ行った時に症状が悪化する歯がないかを診るためです。気圧は私達が普段生活している時の気圧は1気圧ですが、宇宙空間、船外での活動では普段の場所と違って約0.3気圧と減圧されている状態です。そんな船外活動下において、虫歯などで歯に空洞があると歯の中の圧力が上がり、空気の押し出す力によって歯を刺激します。そのため歯痛が起きてしまう可能性があるのです。
そして、宇宙船に帰るとまた気圧の変化があります。減圧状態から宇宙船内では1気圧に戻るので、歯の中で膨れ上がっていた空気が元の大きさに戻り、そこでまた歯痛の症状が出る可能性があります。気圧の圧力によって痛みが起きるのです。とはいえ、減圧になっても、気圧が元に戻っても、歯の詰め物の小さな隙間から空気が抜けたり入ったりするので、ずっと痛みが続くわけではないようです。しかし、普段の空間でのちょっとした歯痛でも宇宙空間では大きな痛みに変わるかもしれないのです。

総入れ歯の人でも宇宙飛行士になれる?

虫歯があっても宇宙飛行士になるのには問題がない事がわかりましたが、自分の歯がない状態の人、つまり総入れ歯になった人は宇宙飛行士になれるのでしょうか。答えは「宇宙飛行士は総入れ歯だとなれない」です。もし宇宙空間で入れ歯が壊れてしまったら、食べ物も食べられなくなってしまいますし、喋ることも難しくなってしまうからです。

宇宙で歯が痛くなってしまったら?

きちんと検査を受けても歯が痛くなってしまったら、宇宙飛行士はどうしているのでしょうか。宇宙船内に歯科医師はいません。宇宙飛行士は歯の痛みの症状が起きたら、まず普段の生活と同じように痛み止めの薬を飲みます。もしくは痛み止めの注射を他の宇宙飛行士が打つそうです。それでも痛みが続く場合は、なんと他の宇宙飛行士が歯を抜きます。宇宙飛行士はもしものために歯を抜く訓練なども行っているそうです。 宇宙空間では何が起こるか未知数です。そして宇宙飛行士は命がけで宇宙空間での仕事をしています。歯痛が起きて仕事に集中できなくなってしまうのを避けるため、抜歯の訓練もしているのですね。

虫歯があるとなれない職業がある?

虫歯があるとなれないと言われている職業は、宇宙飛行士以外にもあります。

・パイロット
・登山家
・潜水士
・ダイバー(スキューバダイビング)

上記の職業は、全て「虫歯があるとなれない」のではなく、「虫歯治療をきちんとしていればなれる」と言われています。パイロットも、登山家も、潜水士も、ダイバーも共通している環境があります。「気圧の変化があるところで働いている」ということです。宇宙空間のように、日常生活と比べて気圧の変化があるため、歯痛が起きやすいのです。上記の職業の人たちは、宇宙飛行士と同じように自身や他の人の命に関わる仕事をしています。虫歯を治していないまま過ごすと気圧の変化で歯痛が起きて、仕事に集中できないため全身のケアだけでなく歯のケアにも力を入れています。

航空性歯痛に注意

気圧の変化がある職業に就いている人は歯痛が起きやすいことがわかりました。ですが、気圧による歯痛は飛行機に乗る旅行者や、登山に行く人、アクティビティとしてダイビングをする人でも起こる可能性は十分にあります。気圧の変化によって歯痛が起きることを「航空性歯痛」と言います。楽しい旅行で飛行機に乗った時に、歯痛の症状が出てしまっては辛いですよね。さらに、この航空性歯痛は飛行機に乗っている間に歯に痛みを感じて鎮痛剤を服用しても、鎮痛剤が効かないかもしれません。鎮痛剤は炎症による痛みを抑えるものなので、航空性歯痛のように気圧で圧迫される痛みには対応できない可能性があります。せっかくの旅行を楽しむためにも、旅行に行く前に歯科医院で痛みが出てしまいそうな虫歯がないかチェックしてもらいましょう。そして旅行中もしっかり歯磨きをして、歯を清潔に保ちましょう。

スポーツ選手も歯が命

スポーツ選手も虫歯や噛みあわせが悪いとパフォーマンスに影響が出ます。野球選手は歯を食いしばりすぎて歯が割れてしまうということもあるようです。他にも力士やサッカー選手、テニス選手やゴルフ選手も、競技中に歯を食いしばることが多いです。そのため歯が欠けたり、割れてしまったり、歯の詰め物が取れてしまったりします。食いしばる力はとても強く、自分の体重以上の負荷がかかっているからです。歯へのダメージが積み重なり、歯並びに影響が出てしまうこともあります。歯並びが悪くなってしまったり、歯が欠けたり、割れてしまったりすると噛みあわせも悪くなります。噛みあわせは全身のバランス感覚を司っているため、噛みあわせが悪いままだと体のバランスがますますいびつになり、パフォーマンスに悪影響を及ぼします。そのためスポーツ選手は自身の本来の能力を発揮するために歯列矯正をしたり、スポーツ用のマウスピースを装着していたり、マウスピースの着用が義務付けられています。スポーツマウスピースについては別記事で紹介していますので、そちらも御覧ください。(スポーツマウスピースとは?歯科で相談

まとめ

宇宙飛行士やパイロット、スポーツ選手は虫歯ができてしまうと自分の仕事に影響が出てしまうので、健康な歯を保つために日々のケアに力を入れている人が多いです。そしてそれらの専門職やスポーツ選手でなくても、飛行機や新幹線に乗る、登山やスキューバダイビングをする時に気圧の変化で「航空性歯痛」が起きてしまうかもしれません。普段と違う環境では疲れやすくなりますし、せっかくのお出かけや旅行を楽しむためにも虫歯治療は終えてから行くことをおすすめします。そして、いつか行けるかもしれない「宇宙旅行」に万全の状態で行くためにも歯の健康を保ち、自分の歯を長生きさせましょう。