歯を強くするのはカルシウム?必要な栄養素を紹介 | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2019年4月8日

歯は永久歯が生えたら、その永久歯とはずっと一緒です。虫歯になったり、歯周病で歯が抜けてしまったりと、自分の歯がなくなってしまう原因は様々ですが、なるべく自分の歯は長生きして欲しいですよね。そんな大切な歯は、何で出来ていると思いますか?歯は骨と似ているのでカルシウムで出来ているのでは、と思われがちですが、歯と骨は成分が似ているものの異なる物質です。(参考:歯と骨の違いとは?骨粗鬆症と歯の関係)「骨を丈夫にするにはカルシウムを摂取しよう」と言われていますが、カルシウムを取ることで歯は強くなるのでしょうか?カルシウム以外にも、歯に良いとされるガムやタブレット、歯を丈夫にするというキャッチコピーの歯磨き粉など、歯を強くし、歯の健康を保つとされる食品やグッズはたくさんありますよね。では、実際に歯を強くするにはどんな物がいいとされているのでしょうか。今回は歯の成り立ちや、歯を強くする栄養素はどんなものなのかを調べました。

歯は何でできているの?

歯はどのように構成されているかご存知ですか?3層から構成されています。外から見える表面の部分はエナメル質、エナメル質の内側にある象牙質、象牙質より更に内側にあり神経を司る歯髄の3層です。それぞれにどのような働きがあるか、成分はどんなものかを以下で紹介します。

エナメル質

エナメル質は硬さが特徴的です。どのくらい硬いかというと、なんとガラスよりも硬いのです。人体の中で一番硬いのがエナメル質です。この硬いエナメル質のほとんどは「ハイドロキシアパタイト」という成分で出来ています。残りは水分と有機物です。そしてハイドロキシアパタイトは骨の主成分でもあります。エナメル質の色は半透明で、歯の色はエナメル質では決まりません。

象牙質

象牙質もハイドロキシアパタイトが主な成分です。残りはエナメル質と同じように水分と有機物で出来ています。象牙質はエナメル質より水分や有機物が多く含まれているため、硬さと柔らかさを兼ね備えており弾力があるのが特徴です。また、象牙質はアイボリーのように黄味がかった白色をしています。エナメル質は色が半透明なので、象牙質の色が透けて見えます。象牙質の色は白が強いか黄味が強いか個人差があり、象牙質によってその人の歯の色、歯の白さが決まります。

歯髄

歯髄は「神経」です。血管や神経が入っており、歯へ栄養を運んでいます。歯の大黒柱のような部分ですね。虫歯菌などでエナメル質や象牙質が傷んでも、歯髄が栄養を運んで修復してくれています。虫歯が進行しているため歯髄を取る処置をしてしまうと修復、保護機能が失われてしまいます。歯髄をとった歯は脆くなるため、虫歯が再発しても気づきにくく、修復も難しいです。そのため、歯髄を取った歯は割れやすく、抜けやすい歯になってしまいます。

歯を強くするにはカルシウムを摂取すればいい?

歯は骨と似ているので、カルシウムを摂取すれば歯が丈夫になるのでは?と思いますよね。確かに原料ではあるので歯を強くするには摂取するべきですが、カルシウムだけで歯を強くすることは出来ません。バランスよく他の栄養も取ることが必要です。以下では、歯を強くするために必要な栄養を紹介します。

カルシウム

カルシウムだけでは歯が強くなりませんが、歯のもとになっている栄養素なのでしっかりと摂取しましょう。成人男性は650~800mgのカルシウムを摂取することが推奨されています。成人女性の場合は650mgです。大人だけでなく、乳幼児~15歳くらいまではしっかりとした永久歯を作るためにもカルシウムは必要です。カルシウムは日常的に不足しがちで尚且吸収率もあまりよくないので、意識して取るようにしましょう。

カルシウムが多く含まれる食品
・牛乳
「カルシウムを取るには牛乳を飲む」というイメージがありますよね。なんとコップ1杯飲むだけでも220mg摂取できます
・乳製品
チーズやヨーグルトにも多く含まれています。
・魚介類
小魚など骨ごと食べられる煮干しなどがおすすめです。
・豆類
大豆製品(納豆や豆腐)は日常的に取りやすいですし、アーモンドにも多く含まれています。
・野菜類
ひじき、小松菜、チンゲンサイなどを使った料理を一品加えるだけでもカルシウムが摂取しやすくなります。

リン

リンはカルシウムと一緒になることで歯の形成に役立ちます。リンは様々な食品に含まれており、基本的に不足しにくい栄養素です。しかし、リンはカルシウムと同じ量を意識して摂取しないと、リンの過剰摂取になってしまいます。過剰に摂取してしまうとカルシウムが上手く体に吸収されないので、骨粗鬆症などを引き起こしてしまいます。

ビタミンA

ビタミンAはエナメル質を作り出すために必要なビタミンです。不足してしまうと歯の形成不全になってしまう可能性があります。成人男性は1日で850~900㎍RAE、成人女性は650~700㎍RAEの摂取が望まれます。ビタミンAは取りすぎてしまうと過剰症になってしまうかもしれないので、注意が必要です。

ビタミンAが多く含まれる食品
・レバー
牛・豚・鳥だけでなくあんこうやうなぎのレバーにもビタミンAが多く含まれています。
・緑黄色野菜
にんじん、モロヘイヤ、バジル、ほうれん草などにも多く含まれています。

ビタミンC

ビタミンCを摂取することで抵抗力を高めることができます。抗酸化作用もあるので老化予防にもなります。ビタミンCは現代では不足しにくい栄養素です。添加物や保存料として含まれていることが多いのが特徴です。またビタミンCは水溶性です。体内に吸収されなかった場合は尿で排泄されます。ビタミンCは成人男性、女性ともに100mgを摂取することが推奨されており、ビタミンCは野菜や果物を生のまま食べることでより効率よく摂取することが出来ます。

ビタミンCが多く含まれる食品
・野菜
赤ピーマン、黄ピーマンにはビタミンCが多く含まれています。
・果物
レモン、いちご、ゆず、みかん、キウイがおすすめです。

ビタミンD

ビタミンDも歯を作り出す栄養素の1つです。また、ビタミンDはカルシウムなどのミネラル分の吸収を助けてくれます。ビタミンDは1日あたり男女ともに5.5㎍を摂取することを推奨されています。また、上限量は100㎍です。取りすぎてしまうと過剰症として頭痛や吐き気の症状が出る可能性があります。ビタミンDは脂溶性で排泄等でも排出されず体内に吸収されやすいので、上限量以上は取らないようにしましょう。

ビタミンDが多く含まれる食品
・魚類
しらす干し、鮭の切り身、サンマに多く含まれています。

まとめ

歯を強くするためにもカルシウムを摂取することは重要ですが、その他の栄養素もバランスよく摂取することで効果があります。そして栄養素を取ることも大事ですが、歯磨きや歯のケアが行き届き口内が清潔に保たれていることが前提です。歯を強くするためにも日常的にバランスよく栄養を取り、そして歯の健康状態を確認するためにも歯科医院で定期検診を受けてみてはいかがでしょうか。