歯が欠けたら牛乳に浸す?水洗いはNG! | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2019年4月28日

「歯が欠ける」・・・想像しただけで背筋が凍ります。歯の中でも前歯は怪我をしやすいため欠けてしまうこともよくあるようです。特に多いのが転倒やスポーツで顔を打ち、前歯が欠けてしまうケースです。「危ない!」と思った時に顔にぶつからないようにするという意識が働けば良いのですが、なかなか難しいですよね。特に子どもは体育の授業などで球技をしている時に顔面でボールを受けてしまい、歯が欠けた、歯が折れてしまったというケースが多いようです。自分の子供の前歯が欠けた状態で家に帰ってきたら、親は何事かとびっくりしてしまいますよね。では、欠けてしまった歯は元通りになるのでしょうか?世間では「欠けた歯や折れた歯は牛乳に浸して歯科医院に持っていく」という噂も耳にしますが、牛乳は本当に使っていいのでしょうか?

こんなケースで歯が欠ける?

歯が欠けてしまう、または折れてしまうなどの原因は怪我や事故による外的損傷であることが多いです。転んで顔を打ってしまった時に歯も打ってしまい、欠けたり折れたりしてしまったというケースは多発しています。また、スポーツをしていてボールや器具が顔にぶつかって歯が欠けてしまったというケースも多いです。他にも、交通事故にあって怪我をしてしまい、歯が欠けたり折れたりしてしまったというケースもあります。怪我や事故以外では、食べ物を食べていたら歯が欠けることもあるようです。硬い食べ物でなくても歯の状態によって、欠けたり折れたりしてしまうことがあります。

虫歯で歯が欠ける?

歯が欠けてしまう原因は、「怪我」や「事故」以外にもあります。「虫歯」「歯周病」「食いしばり」「歯ぎしり」「噛み合わせ」などです。特に虫歯が原因で歯が欠けたり割れたりしてしまうパターンは多いです。歯を虫歯にしてしまう「虫歯菌」は歯を溶かして、硬い歯を弱らせます。虫歯菌は歯の表面部分であるエナメル質という硬い素材をも溶かしてしまうので、虫歯になると歯が脆くなってしまうのです。そのため虫歯菌の侵食によってエナメル質に穴が空き、エナメル質の厚みが薄くなると、歯の強度がなくなってしまい歯が欠けたり割れたりしてしまうことがあります。他にも、食いしばりや歯ぎしりが原因で歯が欠けてしまうこともあります。食いしばりや歯ぎしりは無意識的なものですし、長年のクセになっていることが多いです。そして気づかぬ内に少しずつ歯にダメージが蓄積し、ある日突然歯が欠けたり割れたりしてしまうのです。歯ぎしりや食いしばりは、食事で噛む時よりもとても強い力が入ります。普段の食事で特に硬いものを噛む時には最大で15kgくらいの力が入りますが、食いしばりや歯ぎしりの場合、奥歯などの力が入りやすい場所は最大で100kgもの力がかかることもあるのです。歯の表面部分であるエナメル質はダイヤモンドよりも硬い物質で出来ているので丈夫ですが、日常的に100kgもの力がかかってしまうと歯がすり減って、歯が欠けたり割れたりしてしまうかもしれません。

歯が欠けてしまったらどうしたらいい?

怪我や事故などで、歯が欠けたり、歯が折れたり、歯が抜けてしまった場合、どのように対処すればいいかご存知ですか?緊急事態なので焦ってしまうかと思いますが、冷静かつ早い対処が重要です。

①出血がある場合はガーゼなどで止血する

出血している時は血が止まるまで、清潔なガーゼなどで止血しましょう。力強く抑えないように気をつけてください。「歯が複数本折れている」「出血が多く血が止まらない」などの場合はすぐに病院に行きましょう。

②歯が欠けたり、折れたりしているところは触らない

状態が気になるので触りたくなりますが、手で触ってしまうと雑菌が入ってしまい炎症を起こしてしまう可能性があります。また、深く折れていると歯の神経(歯髄)がむき出しになっているかもしれません。神経に悪影響を与えないためにも触らないでおきましょう。

③歯の欠片を拾う

歯の欠片は拾っておきましょう。歯科医院で接着して貰えるかもしれません。拾う時に、欠片の根本部分は持たないように気をつけてください。触ってしまうと歯の細胞が壊れて、接着できる可能性が低くなってしまいます。

④牛乳、生理食塩水、コンタクトレンズ保存液などを使用して欠けたり折れたりした歯を保管する

歯の欠片が見つかったら、砂などがついて汚れている場合は、水で軽く洗い流します。ただ、洗いすぎてしまうと歯の細胞が壊れてしまい、歯の欠片を接着できない可能性があるので注意しましょう。そして歯の欠片は乾かさないようにしてください。乾燥すると歯の細胞が壊れてしまうかもしれません。救急用に歯専用の「保存液」というものがあります。「保存液」は学校の保健室や薬局にありますので、歯の欠片を浸して乾かさないようにしましょう。「保存液」は体液と似た成分になっているので、歯の細胞をなるべく壊さずに保つことが出来ます。保存液がない場合は、「牛乳」「生理食塩水」「コンタクトレンズの保存液」が、歯の保存液と似た成分になっているので代用ができます。どれもない場合には口の中に入れて、とにかく歯を乾かさないようにしましょう。

⑤すぐに歯科医院に行く

出来れば30分以内、遅くとも1時間以内に歯科医院に行きましょう。早ければ早いほど欠けた歯を治せる可能性が高くなります。

上記はあくまで応急処置です。「口内を酷く怪我してしまった」「血が止まらない」などの場合は危険なためすぐに病院に行きましょう。

欠けた歯は元に戻せる?

歯は骨と似ているから折れてもくっつくのでは?と思われがちですが、残念ながら元には戻りません。ですが、レジンやセラミックでなくなってしまった部分を作る治療があります。もしくは、歯の状態によっては歯の欠けた部分を歯科用接着剤で貼り付けることで治せる場合もあります。どのような治療になるかは歯の状態により異なりますが、歯が欠けたり、割れたり、抜けてしまった場合にはすぐに歯科医院に行きましょう。痛みがないからと治療せず放置してしまうとせっかく生きていた歯髄が死んでしまったり、破損した箇所から虫歯になってしまったり、噛みあわせに悪い影響を及ぼす可能性があります。

まとめ

事故や転倒により歯が欠けてしまい、歯の欠片が見つかったら、乾かないように歯の保存液や牛乳などに浸して保存し、歯科医院に持って行きましょう。欠けた部分を歯科用接着剤で着けて治すことが出来るかもしれません。しかし欠けた部分を接着しても、もしくは欠けた部分をレジンやセラミックで治しても、元の歯より強度が落ちてしまう可能性が高いです。とはいえ欠けた歯の治療をしないままでは更に状態が悪化し、虫歯になってしまったり噛みあわせが悪くなったりしてしまうかもしれません。大切な歯を良い状態で保つためにも、たとえ欠けた箇所が小さくても、痛くなくても、すぐに歯科医院に行きましょう。