歯磨き粉の研磨剤は危険なの?成分に注目して選んでみよう | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2019年5月1日

あなたは歯磨き粉を選ぶ時の「こだわり」はありますか?同じものをずっと使っている人もいれば、その時に安いものをドラッグストアやスーパーなどで購入して使っている人もいると思います。たくさん種類があるのでどれが良いのかよく分からないですよね。パッケージには「虫歯予防」「歯周病予防」「歯を白くする」といった商品アピールのための文言が書かれているため、その文言で選ぶ人もいますが、歯磨き粉の成分を気にして選ぶ人は少ないのではないでしょうか。例えば、歯磨き粉の「研磨剤」は一般的に知られており、研磨剤という名前から「歯が削れるのでは・・・」と想像している人も多いです。しかし、今使っている歯磨き粉の成分が書かれている箇所をよく見てください。「研磨剤」という文字はなかなか見つからないのではないでしょうか。それに成分一覧を見ても、どの成分がどんな働きをしてくれるのかよくわからないですよね。今回は歯磨き粉の研磨剤はどんなもので、研磨剤は危険な物なのか、そして歯の健康を保つ歯磨き粉の成分について調べました。

歯磨き粉の研磨剤って何?

歯磨き粉の裏に成分一覧が書いてありますよね。その中に「研磨剤」と書かれている箇所はありますか?なかなか見つからないと思います。それもそのはず、最近の歯磨き粉は研磨剤と書かれている商品が少なくなっているのです。では「清掃剤」と書かれている箇所はありますか?清掃剤は市販の歯磨き粉のほとんどに入っているので見つけやすいと思います。では研磨剤や清掃剤とは一体どんなものなのでしょうか。実はどちらも「ほとんど同じもの」です。基本的に成分も同じですし、「粒子で歯を磨いて綺麗にする」という同じ働きをします。歯磨き粉の中に研磨剤や清掃剤が入っていることで、コーヒーやお茶やカレーなどの飲み物、食べ物による着色汚れ(ステイン)や、歯垢を磨き落として歯を綺麗にしてくれるのです。しかしメーカーによって名前の付け方が異なるので、「清掃剤」と書かれていたり「研磨剤」と書かれていたりします。そして研磨剤と表記すると「研磨」という言葉によって歯が削れるイメージが強くなるので、「清掃剤」と表記しているメーカーが多いのです。また、「研磨剤」や「清掃剤」と書かれていなくても、「無水ケイ酸」や「炭酸カルシウム」などの成分が書かれていれば、研磨剤や清掃剤と同じ働きをしてくれる成分が入っていることになります。ですがその場合は配合量が少なく、研磨剤や清掃剤としての働きも弱くなります。そのため「研磨剤」や「清掃剤」として記載されていないのです。

歯磨き粉の研磨剤は危険?

清掃剤や研磨剤の成分は「歯を削る成分だから危険」と考える人も多いです。では本当に危険性があるのでしょうか?結論から言うと、人間が使うと危険なものは商品化されないので、危険性に関しては安心して良いでしょう。しかし、研磨剤や清掃剤に含まれる粒子は汚れを落とすのと同時に歯の表面部分であるエナメル質や、その内側の象牙質も傷つけてしまうことがあります。エナメル質や象牙質が粒子で研磨され薄くなってしまうと、知覚過敏や歯周病を引き起こす可能性が高くなります。そのため研磨剤や清掃剤が入っているものは危険という説が流布しているのです。ですが、研磨剤や清掃剤という洗浄力が強い成分が入っているからこそ、歯を綺麗にしやすいとも言えます。特に歯の黄ばみが気になる人には研磨剤や清掃剤の入っている歯磨き粉がおすすめです。研磨剤や清掃剤の粒子は細かいので、ブラッシングだけでは落とせない黄ばみの原因である小さな歯垢やステインを、しっかり取り除いてくれます。このように、研磨剤や清掃剤が危険なものとは一概には言えないのです。

研磨剤・清掃剤の入っていない歯磨き粉

研磨剤や清掃剤は歯を綺麗にしてくれますが、強力な成分が入っているからこそ歯を傷つけてしまう可能性もあります。歯周病や知覚過敏が気になる人には悪影響を及ぼしてしまうかもしれません。しかし、ドラッグストアやスーパーなどで売っているほとんどの歯磨き粉には研磨剤や清掃剤が入っています。では、研磨剤や清掃剤の入っていない歯磨き粉はどこで手に入れられるのかというと、歯科医院での購入することができます。ドラッグストアでも研磨剤の入っていない「研磨剤フリー」の歯磨き粉を売っていますが、歯科医院では「歯科専売品」として、効果の優れた歯磨き粉を販売しています。また、歯科医師や歯科衛生士に相談して自分の歯に合う歯磨き粉を教えてもらえます。気になる人は、まずはかかりつけの歯科医院に相談してみてくださいね。

歯磨き粉の成分に注目!

歯磨き粉は毎日使うものです。だからこそ、どんな歯磨き粉を使うべきか迷いますよね。そこで、日々の歯磨きをより良いものにするために、歯磨き粉の成分に注目して選んでみてはいかがでしょうか。今回は「虫歯予防」「歯周病予防」「白い歯を保つ」という3つのテーマに沿って、おすすめの成分を紹介します。

虫歯予防の成分

1.フッ素
虫歯予防のためにもフッ素の含まれた歯磨き粉を使用しましょう。フッ素は虫歯菌の働きを抑制し、歯の修復も助けてくれます。「フッ化ナトリウム」「フッ化リン酸ナトリウム」「モノフルオロリン酸ナトリウム」「フッ化第一スズ」と書かれていれば、フッ素のことを指します。約1000ppm入っている歯磨き粉がおすすめです。また、フッ素の中でも「フッ化第一スズ」は特に抗菌力が高いです。虫歯になりやすい人は「フッ化第一スズ」が入った歯磨き粉を使用してみてはいかがでしょうか。

2.キシリトール
キシリトールはガムに入っていることで有名ですよね。キシリトールは虫歯菌を減少させる働きがあるので、ガムだけでなく歯磨き粉もキシリトールが入ったものがおすすめです。

3.ミネラル
ミネラルは歯を形成する成分であり、ミネラルを摂取することで歯を修復する機能が高まります。自然由来の成分で出来ている歯磨き粉に含まれていることが多いようです。

歯周病予防の成分

1.塩化ナトリウム
歯周病が進行すると歯茎がぶよぶよと柔らかくなり、歯を支える力がなくなってしまいます。塩化ナトリウムの含まれた歯磨き粉を使うことで、歯茎が柔らかくなるのを抑えることが出来ます。

2.トラネキサム酸
トラネキサム酸には抗炎症作用があります。歯茎の炎症や出血を抑える効果が期待できます。

3.イソプロピルメチルフェノール
歯周病菌を殺してくれます。他にも「塩化セチルピリジニウム」「塩化ベンザルコニウム」「塩酸クロルヘキシジン」なども殺菌成分として有効です。

4.酢酸トコフェロール
歯周病になった歯茎は炎症を起こし、血行が悪くなります。血行が悪いと歯周病はより悪化するため、なかなか治らないという悪循環に陥りやすいです。酢酸トコフェロールには血行を良くする効果があるので、そんな悪循環を断ち切ってくれるかもしれません。

白い歯を保つ成分

1.薬用ハイドロキシアパタイト
エナメル質の傷ついた部分を埋めて修復してくれます。また、汚れを取り除き、ステインの定着を防止する働きもあります。

2.ポリリン酸ナトリウム
歯が黄ばんで見える原因のステイン(着色汚れ)を除去する働きがあります。またポリリン酸ナトリウムが歯をコーティングし、ステインの定着を防止してくれます。

まとめ

歯磨き粉の中に入っている研磨剤や清掃剤は細かい粒子が入っているので軽く磨くだけでもツルツルの綺麗な歯にすることができます。ですが、強力な洗浄成分のため歯を傷つけてしまう可能性もあり、歯周病や知覚過敏の人には悪影響を与えてしまうかもしれません。「歯周病や知覚過敏になっているけれど、着色汚れも気になる・・・」という方は、普段使う歯磨き粉を研磨剤フリーのものにして、週に1回研磨剤や清掃剤が入ったものにするなど、歯磨き粉を使い分けてみてはいかがでしょうか。また、目的に合う成分が入った歯磨き粉を選ぶことで、歯の健康を保ち、歯の長生きに繋がります。これを機に歯ブラシだけでなく歯磨き粉にもこだわってみませんか?