ブリッジとインプラントと入れ歯を比較して自分に合ったものを選ぼう | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2019年5月14日

「8020運動」はご存知ですか?「80歳になった時に20本の歯が残っているようにしよう」というスローガンです。ちなみに、人間は乳歯から永久歯に変わった場合、親知らずも含めて32本の歯が生えています。「えっ、80歳になった時に20本しか残らないの?」と思われる人もいるのではないでしょうか。残念ながら日本人の歯は40歳以降どんどん減ってしまっているのが現状です。そして歯を失う原因のほとんどは歯周病です。日本人の40歳以上の約80%は歯周病になっていると言われており、日本だけでなく世界規模で見ても非常に多い病気の1つです。歯周病は進行も遅く、痛みをあまり感じません。そのためいつの間にか歯周病になっていて、異変に気がついた頃には歯がグラグラと抜けそうな状態になっていたという人も多いのです。歯周病の進行により、歯を支える骨がなくなり、歯が抜けてしまいます。一度抜けてしまった永久歯は生えてくることはありません。歯がなくなってしまうと見た目が気になるのはもちろん、食べ物を美味しく食べることも、喋ることも難しくなってしまいます。歯は日常生活を支えている大切なパーツの1つです。そんな大切な歯がなくなってしまった場合に、治療の選択肢として「ブリッジ」や「インプラント」「入れ歯」があります。なんとなくそれぞれのイメージは湧くかと思いますが、どんな違いやメリット・デメリットがあるかはご存知ですか?今回は「ブリッジ」と「インプラント」と「入れ歯」はどんなものなのか、メリットやデメリットも含めて調べました。

歯を失った時に行う治療法

虫歯や歯周病などの病気や、事故によって歯を失ってしまった場合、そのままの状態でいることはおすすめできません。噛み合わせに悪影響を与えてしまったり、失った歯の場所に隙間ができているが故に、他の歯が思わぬ方向へ動いてしまうかもしれません。また、噛む力が弱くなってしまうので顔の筋肉が衰え、一気に顔が老けてしまうということもあるようです。歯を失ってしまったら、様々な弊害が起きる前に早めの治療が必要です。失ってしまった歯の機能を取り戻すための治療として代表的なものは「ブリッジ」「インプラント」「入れ歯」の3つです。それぞれどのようなものなのか、メリット・デメリットも含めて以下でご紹介します。

ブリッジ

ブリッジとは、その名の通り橋のように歯のないところに義歯を着ける治療 です。なくなったしまった歯の本数が少なく、尚且周りの歯が健康な場合に適している方法です。抜いた歯の周りの歯を支えにして、繋がった状態の人工歯冠を支えの歯と歯が抜けてしまった所に被せて、歯科用接着剤で固定します。支えとなる歯は削る方法と、削らない方法があります。削らないブリッジに関しては別記事で紹介しているのでチェックしてみてくださいね。(https://www.shikaosusume.com/10129/

ブリッジのメリット

ブリッジは保険適用で治療することができるため、比較的安価な治療が可能です。また、歯科用接着剤でしっかりと固定できるため噛んだ時の違和感が少なく、ずれることもほぼないので、硬い食べ物もしっかりと噛めます。接着されているため、外して手入れをする必要もありません。見た目に関しても他の歯と引けを取らない自然な人工歯を被せることができます。また、歯に被せるための型をとって人工歯を着けるという治療方法のため、他の方法よりも比較的治療期間が短く、通院回数が少なくて済みます。

ブリッジのデメリット

ブリッジ治療をすると支えの歯に負荷がかかるので、失った歯の本数が多かったり、支えにする歯が弱っている場合にはおすすめできない治療方法です。また、ブリッジ治療にも種類があり、支えとなる歯を削ってブリッジを被せるものと、支えとなる歯を全く削らない、もしくは少量だけ削って接着するものとありますが、どちらを選択しても支える歯には負荷がかかります。その負荷によって支える歯が割れる可能性もあり、虫歯や歯周病になる確率も高くなってしまいます。そしてブリッジは人工歯を被せるという作りのため隙間ができやすく、食べかすなどが溜まりやすいため自然歯より虫歯や歯周病になるリスクが高まります。

インプラント

歯科治療におけるインプラントとは、歯がなくなってしまった所に土台となる部品を手術で埋め込み、そこに人工の歯をつける治療方法です。歯根部分に当たる部品を顎骨に埋め込み、人工的な歯根を作ることによって、ブリッジや入れ歯と違い歯根がある歯が作れます。

インプラントのメリット

インプラントは歯の支えとなる柱のような部分を人工的に作るため、土台がしっかりしており、固定感もあるため噛み心地が自然です。顎骨にもしっかりと刺激が行くため、骨が痩せて弱ってしまう心配もありません。歯冠部分はセラミックやジルコニアといった機能性の高い素材で作ることができ、他の歯と並んだ時に違和感のないような、自然な見た目にすることも可能です。また、インプラントは約10~20年と持ちが良いことも特徴的です。

インプラントのデメリット

人工的な歯根を埋めるために外科手術をするので、体に負担がかかったり、手術後に腫れてしまったりする可能性があります。そして顎骨に埋め込むという手術をするため、インプラントを入れたくても自身の顎骨が弱いためにインプラントができない人もいます。また、ブリッジや入れ歯は比較的短期間で治療が完了しますが、インプラントは埋め込んだ人工歯根と顎骨が結合している必要があるため、治療期間が長く、治療後に安定するまで6ヶ月~12ヶ月以上かかります。治療費についても、自由診療のためブリッジや入れ歯に比べて高価になります。

入れ歯

歯の代わりをしてくれて、取り外しができる人工歯が入れ歯です。歯が数本なくなってしまった場合に使用する「部分入れ歯」や、歯が全てなくなってしまった場合に使用する「総入れ歯」などがあります。入れ歯は口の中の型を取って、歯肉のような色をした樹脂の土台を作成し、その上に歯冠部分となるセラミックや樹脂を取り付けるという作りになっています。部分入れ歯は金具を用いて他の歯に釣るようにして固定し、総入れ歯は歯茎の吸着力を利用して固定しています。

入れ歯のメリット

入れ歯はブリッジやインプラントと違って取り外しができるので、自分できれいにしやすいのが特徴です。また失った歯の本数が多い場合には、構造上ブリッジよりも入れ歯を選択したほうが、周りの健康な歯にかかる負担が少なくて済みます。治療期間についても口内の型を取って入れ歯を作成し、できあがったら取り付けて噛み心地を確認するという流れなので、短期間で治療が完了します。そして入れ歯治療は保険を適用できるので、比較的安価で済ませることも可能です。

入れ歯のデメリット

取り外しができるということは、ブリッジやインプラントに比べて固定感がないため、思わぬタイミングで外れてしまう可能性があります。この固定感は噛み心地にも関係します。入れ歯という作り上、噛む力はブリッジやインプラントと比べて弱めになってしまいます。硬いものなどを食べるときには特に注意が必要です。審美性に関しても、部分入れ歯は金具を使っているため、目立ってしまうことがあります。また、総入れ歯にした場合、口を覆う部分が広いため、食事をする時に食べ物の味や温度を感じにくくなってしまい、「美味しく食べる」ということが難しくなってしまうかもしれません。

それぞれのメリット・デメリットを比較して選びましょう

人間の見た目がそれぞれ違うように、歯も違いがあります。自分と全く同じ環境や体の人はいないため、他の人には合う治療方法だとしても、自分に合うかどうかはわかりません。そのため単純に「機能性が良いからこの治療にするべき!」と言い切れないので、「自分の体や生活環境に合うものはどれか」という点で治療を選ぶことが大切です。自分にとってベストな選択ができるよう、歯科医師としっかり相談して検討してくださいね。