親知らずを抜歯、腫れが気になる! | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2019年5月31日

いつの間にか生えてくる親知らず。抜いたほうがいいというイメージはありますが、気になるのは抜歯後の「腫れ」です。多くの人が抜歯後の腫れに悩んでいます。まるで絵に描いたように腫れ、恥ずかしくて外出できないという人もいるようです。では、親知らずは本当に抜歯しなくてはならないのでしょうか。今回は親知らずとはどんなもので、抜歯したほうが良いのか、そして抜歯後の気になる「腫れ」について調べました。

親知らずとは

親知らずというのは通称で、「第三大臼歯(だいさんだいきゅうし)」というのが正式な名前です。親知らずとは歯列の一番奥側に生えてくる永久歯で、上顎と下顎の一番奥に左右1本ずつ生えてくるので、合計4本生えてくることになりますが、本数には個人差があり、全く生えてこない人もいます。そして永久歯は基本的に6歳頃から生え始めて15歳頃に生え揃いますが、親知らずが生え始めるのは18歳くらいから20歳頃です。生える時期にも個人差があるので、30代になって生えてくる人もいます。

親知らずは人類の進化の証?

ここからは親知らずに関する昔話です。はるか昔、まだ文明が発達していないころ、人類は調理をするという文明がなかったため、食材をそのまま食べて生きていました。スーパーで野菜やお肉が並んでいるところを想像してください。私達はそれらを美味しく、食べやすくするために、煮る、切るなど調理をしますよね。しかし昔の人類は「調理する」ということを知らなかったため、野菜でもお肉でも生の硬いまま食べていたのです。そして硬いものを食べ続けていたので、人類の噛む力は強くなり、顎はどんどん大きくなりました。昔の人類は、どんなに硬いものでも噛み砕いて食べなければ生きるための栄養を取り入れられないので、顎が発達せざるを得なかったのです。しかし現代の人類は、わざわざ硬い食材を硬いまま食べていません。美味しく食事をするために食べ物を調理することができますし、お店に行けば簡単に調理された食べ物が手に入ります。つまり今の人類は硬いものを硬いまま食べ続ける必要がなくなり、柔らかいものを食べる機会がぐんと増えました。この食文化の変化は、人類の体にも変化をもたらします。生きる環境が変わると人類の体は環境に適応しようとするのです。硬いものを食べ続けていた顎は、柔らかいものを食べ始めたことで強い力がいらなくなり、顎が大きい必要もなくなりました。環境に合わせるために人類の顎は小さくなったのです。そして顎が小さくなったため、親知らずが生えるための場所が狭くなりました。それでも人類には親知らずが生えてくる仕組みがあるため、狭い場所を使って斜めや横向きに親知らずが生えてくることもあるのです。顎が小さくなったことは「顎が退化したから」と言われていますが、食材を調理するといった考えが生まれたからとも言えます。小さくなった顎や、斜めや横向きに生えてきた親知らずは、人類の知能が進化した証と言えるのではないでしょうか。

親知らずは抜歯したほうがいい?

親知らずは、虫歯にならないように保てるのであれば他の歯と同じ様に使えますし、抜歯しなくてもよいです。しかし、現代の人類は顎が小さい人が多く、顎が小さいと親知らずが生えるための場所が狭くなり、斜めや横に生えて来る場合があります。斜めや横に生えてしまっていると歯磨きがしにくく、歯垢が溜まって虫歯や歯周病になりやすいため、抜歯したほうが良いとされています。また、斜めや横に生えてきた親知らずは他の歯を押してしまい、歯並びを悪くしてしまう可能性もあります。元々虫歯になりやすい人や、きれいに歯磨きができる自信のない人、親知らずが真っ直ぐ生えていない人は、今後のためにも抜歯したほうがよいかもしれません。

抜歯したあとに腫れるのはなぜ?

抜歯したあとに腫れるのは、炎症が起きているからです。炎症とは体の防御反応です。怪我をすると、その部分を治そうと血液がリンパ液と共に集まります。集まった箇所は血液量が通常よりも多く流れるので、血管が量に合わせて大きくなり、はたから見ると腫れている様に見えるのです。抜歯した部分が腫れるのは、その部分を治そうとしている証拠です。

親知らずを抜歯しても腫れないことがある?

真っ直ぐに生えていて歯の表面が歯肉に埋まっていない親知らずは、比較的簡単に抜歯でき、大きく腫れ上がることも少ないようです。しかし斜めや横に生えていると、顎骨を大きく削ったり、歯肉を大きく切ったりする必要があるため、抜歯の手術も大掛かりなものになりますし、大掛かりになった分炎症反応が強く出て、大きく腫れてしまうかもしれません。

腫れてしまった時はどうする?

親知らずを抜歯した時の腫れは、1週間程度で治まるようです。腫れている時は、刺激を与えないようなるべく安静に過ごしましょう。腫れている部分から出血がある場合は、清潔なガーゼなどをしばらく噛んで止血しましょう。また出血している時に、水を口の中に含んでブクブクとうがいをしてしまうと、かさぶたが剥がれてしまうかもしれないため、うがいをする時は優しくするようにしてくださいね。そして、抜歯した直後はなるべく体が温まることはしない方がよいでしょう。お風呂に入ったり、激しい運動をすると体が温まって血流が良くなるため、抜歯した部分の痛みが強くなったり、傷口が開いてしまった時に出血が止まらなくなってしまうかもしれません。

まとめ

親知らずは抜歯したほうがよいものと、抜歯しなくてもよいものがあります。斜めや横に生えている親知らずは、他の歯に悪影響を与えるかもしれません。「自分の親知らずは抜歯したほうがいいのかな?」と気になる場合は、歯科医師に相談してみてください。そして斜めや横に生えている親知らずは、抜歯の手術が大掛かりになることが多いので、抜歯後は大きく腫れてしまうかもしれません。しかし、腫れは抜歯によって傷になった箇所を直している証拠でもあります。腫れている時はなるべく安静にして過ごしましょう。ちなみに、抜歯後の腫れが気になる時は、マスクをして隠す人が多いようです。春は花粉症対策のために、冬は風邪やインフルエンザ予防のためにマスクをしている人が多いので、春や冬に親知らずの抜歯をすれば、マスクで自然に隠すことが出来るかもしれません。