歯茎から膿が!出すほうがいいの?治療方法は? | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2019年6月6日

歯茎に膿のようなものが・・・出したほうが良いのか、そしてどんな治療方法があるのかご存知ですか?歯茎はとても繊細な部分です。硬い歯ブラシで歯磨きをするだけでも、歯茎にダメージを与えてしまうかもしれません。ですが力が弱くなりがちな高齢者は、硬めの歯ブラシを使うことでブラシに圧力がかかるので磨きやすさに繋がります。反対に若年者は力強く磨く人が多く、硬めの歯ブラシを使ってしまうと歯の磨き過ぎですり減らしてしまったり、歯茎を傷つけてしまうかもしれません。硬い歯ブラシは磨いていて爽快感がありますが、せっかく磨いているのに歯を傷つけてしまっては元も子もありません。なるべく普通の硬さか柔らかめの歯ブラシを使って、優しく磨くようにしましょう。しかし、自分に合う歯ブラシで歯を磨いていても、歯と歯の間など歯ブラシが届きにくい死角は存在するため、完璧に歯を磨くことはなかなか難しいです。そして死角となっている部分が磨き残しになり、磨き残しが原因で様々な病気を引き起こしてしまうかもしれません。そこでこの記事では、磨き残しからなってしまうかもしれない症状の1つである、「歯茎から膿が出てくる」とはどんな病気なのか、膿は出したほうがいいのか、治療にはどんなものがあるのかをご紹介します。

歯茎から膿が出るのはどんな病気?

歯茎から膿が出るという症状がある場合、以下の病気になっているかもしれません。

歯周病

歯周炎や歯槽膿漏、歯肉炎などを総じて「歯周病」と呼びます。歯周病は初期と中期では痛みがあまりないため、静かに進行する病気と言われています。歯周病の原因は歯垢です。歯垢が歯磨きで取りきれず、歯の周りに溜まってしまうと石のように硬く変化し、歯石になります。歯石になってしまうと歯磨きではほぼ落とせません。歯石があると細菌が増殖しやすくなり、細菌が増えてしまうと歯に悪影響を与え、歯周病を引き起こしてしまいます。初期の歯周病は、歯茎から出血があったり、炎症を起こして腫れたりしますが、中期では初期の症状に加え、歯茎から膿が出ることもあります。

根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)

根尖病巣(こんせんびょうそう)とも言います。歯周病のうちの1つで、歯の根元部分に炎症が起こり、膿みができます。レントゲンを撮ると膿が溜まっている証拠として黒い影が写ります。根尖性歯周炎になってしまう原因は主に2つあります。

・虫歯を治療せず悪化させてしまい、歯の根元にまで細菌が侵食した
・歯の神経が死んで腐ってしまい、細菌が繁殖してしまった

根尖性歯周炎は慢性と急性があります。慢性の初期状態は痛みがほとんどないため自分ではなかなか気づきません。そして噛む時に痛みを感じるなどの症状がある場合はかなり進行している可能性があります。他にも、体が疲れているときや風邪をひいたときなど抵抗力が落ちている時に痛みを感じることがあります。急性の場合は、噛む時だけなく何もしなくても痛みが出ます。

歯根嚢胞(しこんのうほう)

根尖性歯周炎を治らないまま放置してしまうと、歯根嚢胞になってしまうかもしれません。歯根嚢胞は、嚢胞(のうほう)というこぶのようなものができます。こぶの中には膿や腐敗した細胞などが含まれています。初期の状態では根尖性歯周炎と同じ様に痛みがないことが多く、こぶも小さいため異変に気付きにくいです。そして気付かずに治療しないままでいると、こぶはどんどん大きくなります。こぶが大きくなると噛んだ時に痛みがあったり、こぶの周辺が痛くなるなどの症状が出ます。歯が浮いて押し上がるような感覚もあるようです。さらにその状態から治療しないままでいると、膿によって歯の根元や顎骨が溶けてしまう可能性があります。また、膿が溜まってしまった結果上顎全体に細菌が広がり、蓄膿症や急性副鼻腔炎などを引き起こしてしまうことがあります。

膿は出していいの?

根尖性歯周炎や歯根嚢胞になると、歯茎に炎症が起こって膿が溜まります。気になるがあまり針を使って自分で膿を出そうとする人もいますが、自己流で膿を出してしまうと、雑菌が入ってさらに炎症が酷くなったり、新たな病気に感染してしまうかもしれません。膿に気がついたら、自分では潰さず、早めに歯科医院に行き治療を受けましょう。

どんな治療方法があるの?

歯周病や根尖性歯周炎、歯根嚢胞になってしまった場合、自然治癒はしないため早い段階で治療する必要があります。しかし痛みや自覚症状がほとんどないため、自分で病気になっていることに気付かず、痛みがあると感じたときにはかなり進行している場合が多いです。進行してしまうのを防ぐためにも、初期症状である歯茎からの出血や小さなこぶのようなものを見つけたら、すぐに歯科医院に行きましょう。以下では、歯茎に膿ができてしまった場合、どのような治療方法があるかをご紹介します。

感染根管治療

歯茎から膿が出ている、もしくは溜まっている状態は、歯の神経が細菌感染し侵されている状態なので、菌を神経ごと取り除いてきれいにしなくてはなりません。神経と菌を取り除いたあとは消毒して無菌化し、薬剤を入れて、被せ物でしっかり蓋をします。この時原因となっている細菌を完全に除去しきれないと再発する恐れがあります。

歯根端切除術(しこんたんせつじょじゅつ)

根管治療をしても再び細菌感染してしまったり、もともとつけていた被せ物が取れなかったり、根管治療では治せないほど膿が大きくなっている場合は、外科手術を行うこともあります。麻酔をして、歯茎を切って膿を取り出し、菌に侵されている歯の根元を切除し、歯肉を縫い合わせます。

嚢胞摘出手術(のうほうてきしゅつしゅじゅつ)

嚢胞ができてしまっている場合は、外科手術よって嚢胞を取り除くと高い確率で治癒します。麻酔をした後に口内の粘膜部分を切り開いて、嚢胞を摘出します。顎骨まで嚢胞が到達している場合には歯茎を切開した後顎骨を削る必要があります。

どの治療方法もできないと判断された場合は、抜歯をすることもあります。

歯科医院で定期検診を受けましょう

歯周病や根尖性歯周炎、歯根嚢胞は自分で痛みや違和感に気付きにくく、痛みが出てきた頃にはかなり進行している可能性が高いです。自分で気づきにくいからこそ、歯科医院で定期検診を受けることは大切です。初期症状で発見できれば、治療期間も短くて済みますし、治療費用も負担が少なくなります。痛くなってから歯科医院に行くのではなく、歯の健康を保つためにも定期検診を受けましょう。また、歯の磨き残しがあると、歯垢が残ったままになり、歯周病になってしまうかもしれません。自分では磨きにくい場所もきれいに保つには、歯科医院で歯のクリーニングをしてもらうことがおすすめです。歯のクリーニングについては別記事で紹介しているのでぜひご覧ください。歯のクリーニングの効果とは?歯石と歯垢って何が違うの?