管楽器奏者は顎関節症になりやすい?予防するには? | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2019年6月13日

吹奏楽部は昔も今も学校で人気のある部活です。吹奏楽部では特にトランペットやサックス、フルートなどの管楽器が人気です。これらの楽器は吹奏楽の中でもメロディーラインを担当することが多いので、吹奏楽の花形と呼ばれています。しかし管楽器を演奏している人は、その奏法が故に口を開けたときに顎から雑音が鳴るようになったり、顎周りに痛みを感じることがあるようです。これらの症状がある場合は、もしかしたら顎関節症になっているかもしれません。今回は、管楽器と顎関節症の関係や、顎関節症とはどんなものなのか、そして管楽器を演奏している人が顎関節症にならないためにはどうすればいいのかを紹介します。

管楽器と顎関節症の関係

管楽器とはトランペットやホルン、トロンボーンなどの「金管楽器」、サックスやフルート、クラリネットなどの「木管楽器」の2種類に別れます。それぞれ音の出し方が異なり、マウスピースという吹き口を口に当てて、唇を震わせて音を出すのが金管楽器、リードという部分を吹いて震わせ、音を出すのが木管楽器です。どちらの楽器も、演奏するときに唇や顎周りに強い力を入れるため、顎関節や顎周りの筋肉に負担がかかり、顎関節症になりやすいと言われています。

顎関節症とは

顎関節症とは、顎の関節部分や顎周りに負担がかかり、口の開閉時に痛みがあったり、雑音がなるなどの症状があるものを言います。顎関節症になる原因は、以下のように様々なものがあります。

・噛み合わせが悪い
・歯ぎしりや食いしばりをしてしまう
・硬いものを無理に噛んだ
・事故などの外傷
・ストレスなどの心因性
・長時間口や顎周りに強い力を入れることが多い

そして、顎関節症になった場合、以下のような症状が出ることがあります。

・口の開閉時に痛みがある
・口の開閉時に雑音がなる
・頭痛や目眩が起きる
・肩こりや腰痛など全身の痛み
・歯や舌が痛む、またはしびれる
・鼻が詰まる
・目の疲れ

顎関節症は全身にも悪影響を及ぼす

顎関節症は全身にも様々な悪影響を及ぼします。これは上下の顎の噛み合わせが、全身のバランスを保つ役割があるためです。顎関節症になってしまうと顎周りの筋肉に異常が起きて、噛み合わせも悪くしてしまい、全身のバランスを保ちにくくなってしまいます。そのため、口や顎周りだけでなく、頭痛や腰痛、肩こりなど全身に渡って症状が出てしまう可能性があるのです。

管楽器奏者が顎関節症になる原因

管楽器を演奏している人は、顎関節症になる人が多いです。では、管楽器奏者が顎関節症になる原因にはどんなものがあるのでしょうか?

長時間の演奏で口や顎周りに負担がかかっている

学生や、プロ、アマチュア問わず管楽器を演奏している人は基本的に毎日練習を欠かさず行っている人がほとんどです。ですがどんなに短時間の練習だとしても、積み重ねると非常に長時間楽器を演奏していることになります。特に学生は吹奏楽部のコンクール前では平日休日問わず、朝から晩まで練習する機会が多くなります。しかし管楽器は口や顎周りに力を入れて演奏するので身体的負担がかかり、負担の積み重ねが顎関節症を引き起こす原因になってしまうのです。

プレッシャーや疲労からくるストレス

演奏時のプレッシャーや、練習の疲労が蓄積した結果ストレスが溜まり、顎関節症になることもあります。吹奏楽は様々な楽器で編成され、数十人で合奏しています。合奏という編成上、一人が一つミスをしてしまうと全体のミスへ繋がってしまうため、プレッシャーと戦いながら演奏をしている状態とも言えます。プレッシャーは演奏に程よい緊張感をもたらしてくれる要素でもありますが、同時にかなりのストレスにもなります。また、長時間の練習によって疲労が溜まることもストレスの原因となります。人はストレスがかかると無意識に歯をぐっと食いしばったり、歯ぎしりしてしまう傾向にあります。ストレスによって起こる食いしばりや歯ぎしりによって、顎関節症になってしまうかもしれません。

顎関節症にならないためにも

管楽器奏者で顎関節症の症状に悩まされている人は多く、中には顎関節症の症状悪化が原因で楽器が吹けなくなり、辞めざるを得ないという人もいます。長く楽器を演奏するためにも、顎関節症にならないようにするにはどうすればいいのかを以下で紹介します。

長時間の練習はなるべく避ける

長時間の練習は避け、ときどき練習時間を短くしたり、楽器を吹かない時間を作るようにしましょう。楽器奏者にとって練習の積み重ねは非常に大切なものですが、顎関節症が深刻になり、自分の体を壊してしまっては二度楽器が演奏できなくなってしまうかもしれません。練習と休息のバランスを考えることも長く楽器を続ける上で大切な要素です。

楽器を吹くときに力を入れすぎないようにする

無理な力を入れずに演奏するコツを学びましょう。金管楽器の場合は、マウスピースに唇を強く当てなくてもきれいな音が出せるように、木管楽器の場合はリードを吹く時、唇に力を強く入れず、軽く締めるだけでもきれいな音が出せるようになりましょう。力を入れずに演奏するコツを他の奏者から聞いたり、演奏する前に顎の力を抜くため「顎のストレッチ」をするのもおすすめです。顎のストレッチには様々な方法がありますが、以下で簡単なものを紹介します。

①上を向いて下顎を突き出し、下顎を天井に向かってぐっと伸ばします。
②約10秒下顎を突き出している状態をキープします。
③ゆっくりと元に戻します。

上記を3回繰り返しましょう。顎のストレッチをすることで口の力が抜けて、リラックスした状態で楽器を吹けるようになります。痛いと思うほど顎を突き出すと逆に負担をかけてしまうので、無理をしない程度に、ゆっくりとストレッチしてみてください。

硬い食べ物を避ける

硬い食べ物は食べるときに上下の顎に負担をかけてしまうので、頻繁に食べないようにしましょう。口を大きく開ける必要のある食べ物も避けたほうが無難です。

口や顎周りの痛みや異変があったら歯科医院へ

長く管楽器を楽しむためにも、口や顎周りの痛みが続いたり、口の開閉時に雑音が鳴って気になる場合は、放置せずに歯科医院で診てもらいましょう。顎関節症の治療方法は薬などで痛みを鎮静させる方法や、噛みあわせのためにマウスピースを使う方法など様々なものがあります。顎関節症の治療を行っているか、どのような治療方法があるのか、まずは歯科医院に電話で相談してみてはいかがでしょうか。