口腔外科医になるには?歯科医師免許と医師免許の違い | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2019年7月5日

歯科医院の診療科は大きく4つに別れます。

・一般歯科
・矯正歯科
・小児歯科
・口腔外科

この中でも、「口腔外科」は一般的にあまり馴染みがないのではないでしょうか。口腔外科は歯科でもあり外科でもあるという珍しい診療科です。口腔外科ではどんな病気の治療を行っているかご存知ですか?また口腔外科の診療をする際は「歯科医師免許」と「医師免許」のどちらが必要になるのでしょうか?この記事では口腔外科とはどんな診療科なのか、そして口腔外科医になるための進路や、歯科医師免許と医師免許の違いについてご紹介します。

口腔外科とは

口腔外科とは歯科の診療科の1つであり、外科の診療科の1つでもあります。口腔外科では一般歯科で取り扱う虫歯や歯周病の治療は行いません。下記のような口内や顎周りの疾患の治療を行います。

・歯肉や顎骨に埋まっている親知らずの抜歯
・咬合不全、顎関節症などの顎周りの疾患
・口腔内の粘膜の疾患、口腔がん
・口唇裂など先天性の疾患

上記はほんの一例です。口腔外科は「外科」という名前の通り事故での外傷などの外科的治療はもちろん、感染症などの内科的治療も行うため、歯科の中でも様々な症状の治療を行う診療科と言えます。

口腔外科医になるには歯科医師免許?医師免許?

日本で口腔外科医になるには、歯科医師免許を取得することが一般的です。また口腔外科は歯科でもあり外科でもあるため、医師免許を持っている人も口腔外科医として働くことができます。ちなみにヨーロッパでは口腔外科医として患者に治療をする場合、医師免許と歯科医師免許の2つが必要です。また、アメリカでも近年は口腔外科の治療をする際に両免許を取得する動きになっているようです。

歯科医師免許と医師免許って何が違うの?

ここまで「歯科医師免許」と「医師免許」という2つの資格が出てきましたが、両免許を取得するにはどうすればよいのかをご紹介します。

歯科医師免許を取得するには

日本で歯科医師になるには、歯科大学もしくは大学の歯学部を卒業し、歯科医師国家試験に合格する必要があります。なお、歯科大学も大学の歯学部も6年制です。歯科医師国家試験は毎年2月頃に行われており、受験資格については厚生労働省の「歯科医師国家試験の施行について」を御覧ください。

歯科医師国家試験に合格した後は、臨床研修を1年以上受ける義務があります。研修を終えると晴れて歯科医師として働くことができます。

医師免許を取得するには

医師になるには、医科大学もしくは大学の医学部(どちらも6年制)を卒業し、医師国家試験に合格しなくてはなりません。医師国家試験の受験資格は厚生労働省の「医師国家試験の施行について」を御覧ください。

医師国家試験も歯科医師国家試験と同じく毎年2月頃に行われます。そして試験合格後は臨床研修を受けなくてはなりません。歯科医師は1年以上ですが、医師は2年以上の臨床研修期間が必要です。臨床研修期間を終えることで医師として働くことができます。

歯科医師免許と医師免許の共通点、相違点

<共通点>
・6年制の大学に通い、卒業し、国家試験に合格する必要がある
・歯科、医科どちらも大学で医学に関する基礎科目(生理学、組織学、解剖学)を学ぶ
・国家試験に合格後、臨床研修が義務付けられている

<相違点>
・歯科医師と医師では定められている法律が異なる。歯科医師は「歯科医師法」があり、医師には「医師法」がある。
・歯学部は基礎科目と同時に歯学を学ぶが、医学部は基礎科目と同時に専門科目を選択する
・歯科の治療には歯科医師免許が必要であり、医師免許では歯科の治療はできない。同じく歯科医師免許では歯科以外の治療はできない(どちらも口腔外科を除く)

口腔外科専門医とは

口腔外科専門医とは、「日本口腔外科学会」が定める専門医制度です。臨床研修を終えて、6年以上学会が定める研修施設で診療し、研究を重ねた医師が専門医認定の審査を受けることができます。審査には「書類審査」「筆記試験」「口頭試問」「手術実地審査」があります。そして口腔外科専門医は永続的な資格ではないため、実績を積みながら5年毎に更新する必要があります。ちなみに日本口腔外科学会では、専門医の前段階の資格である「口腔外科認定医」と、専門医からのステップアップとして「口腔外科指導医」という資格も定めています。特に口腔外科指導医は豊富な知識と診療経験の積み重ねはもちろん、指導者としてふさわしい考え方や指導方法ができるかといった審査もしています。

まとめ

口腔外科医になるには、歯科医師免許もしくは医師免許が必要です。免許を取得するためには6年制の大学を卒業後、国家試験に合格しなくてはなりません。歯科は大学で医療の基礎科目の他に歯学を学び、医科では医療の基礎科目の他に専門科目を選択します。一口に医療と言ってもその幅はとても広く、奥も深いため、歯科医師も医師も基礎科目だけでは治療できません。専門的に学ぶことで基礎と専門性の知識を治療に活かすことができ、歯科医師や医師として医療現場で活躍することができます。「餅は餅屋」という言葉があるように、虫歯や歯周病の治療は「一般歯科」へ、その他の口内や顎周りの疾患については「口腔外科」を取り扱う歯科医院に相談してみてください。