歯磨き粉のつぶつぶは危険?スクラブの正体とは | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2019年8月13日

歯磨き粉に入っているつぶつぶ、成分はどんなものか気になったことはありますか?このつぶつぶ、一般的にスクラブと呼ばれています。入っていると清涼感のある使い心地なので、好んで使っている人もいるのではないでしょうか。実はこのつぶつぶが人体や環境に悪影響があることがわかっており、様々な国で製造や販売を規制し始めているのです。今回はこのつぶつぶの正体や、どんな危険があるのかについて調べました。

つぶつぶの正体

歯磨き粉や洗顔料、ボティーケア商品など様々な化粧品に入っているつぶつぶは、一般的にスクラブと呼ばれています。歯磨き粉の場合、スクラブが入っていると「スクラブが歯垢を落として歯をツルツルに」といったキャッチコピーが商品についていたりします。キャッチコピーの印象からすると「スクラブが入っているおかげで歯がきれいになるのでは」と思ってしまいますが、実はこのスクラブが歯に悪影響を与えると言われています。

スクラブの正体はプラスチック?

もしスクラブ入りの歯磨き粉が手元にあったら、歯磨き粉の成分表をチェックしてみてください。成分表にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリマーなどが書いてあった場合、スクラブの正体はマイクロビーズというプラスチック粒子ということになります。プラスチックは体内で溶けないため、マイクロビーズ入りの歯磨き粉で歯を磨くと、歯と歯の隙間や、歯周ポケット(歯茎と歯の溝)に入って残ってしまいます。そしてマイクロビーズはその名の通りとても小さな粒子のため、歯ブラシなどで取り出すのは困難です。

マイクロビーズで歯茎が腫れる?

マイクロビーズが歯と歯の隙間や歯周ポケットに入り込み、そのまま残り続けると歯茎が炎症を起こしやすくなってしまいます。また細菌の温床になる可能性も高いです。歯や歯茎にとって細菌は天敵です。細菌は繁殖すると口内環境を悪化させて歯を弱らせてしまいます。虫歯や歯周病になりやすい口内になってしまうのです。

マイクロビーズは歯科医院でようやく発見される

マイクロビーズが歯と歯の隙間や、歯周ポケットに入り込んでいることに自分で気がつくのは残念ながら難しいです。マイクロビーズは大きさが0.5ミリ以下のものが多く、中には目視できないほど小さなものもあります。例えばマイクロビーズ入りの歯磨き粉を使っていた患者が、歯科医院で歯石や歯垢を除去していると、歯周ポケットからマイクロビーズが大量に出てくることがあります。またインプラントの周辺にマイクロビーズが入り込んでいたというケースもあります。このように自分で発見することは難しく、歯科医院でようやく発見される頃には歯茎が腫れていたということも多いのです。

マイクロビーズは環境にも悪影響

マイクロビーズは人体だけでなく、環境にも悪影響を及ぼすことがわかっています。プラスチックの廃棄による環境汚染は世界各国で問題になっていますが、マイクロビーズもすでに問題視されています。マイクロビーズは0.5ミリほどしかない小さな粒のため、下水処理では取り除くことが難しく、そのまま海へ流れてしまいます。海へ流れ着いたマイクロビーズは浮いたまま漂い、動物やプランクトンが餌と間違えて誤飲することもあります。マイクロビーズによって環境が汚染されるだけでなく、生態系にも悪影響を及ぼすのではないかと言われています。

マイクロビーズは各国ですでに規制されている

2015年にアメリカでは「マイクロビーズ除去海域法」が成立し、2017年にマイクロビーズが入った製品の製造が禁止されました。またイギリスでも2018年に販売が禁止されました。そしてアメリカ、イギリスだけでなくフランスやオランダ、台湾でもマイクロビーズの入った製品の販売や製造を規制しています。プラスチック製品の中でもマイクロビーズは代替品を使用しやすいため、国だけでなく化粧品業界も自主的に規制しているようです。

日本での取り組み

日本では2019年現在、マイクロビーズを法的に規制する動きはありませんが、歯磨き粉や洗顔料など化粧品を取り扱うメーカーは自主的に規制をし始めています。実際に2016年に日本化粧品工業連合会がマイクロビーズの使用を中止するためにメーカーで対策を講じるよう発信しています。日本ではまだ自主規制の段階ではありますが、マイクロビーズの使用を禁止する流れは世界的に進められているため、日本も法的に規制する日は近いのではないかと言われています。

スクラブは自然由来のものに変わっている

世界的にマイクロビーズが入ったスクラブの製品が問題となっているため、スクラブは天然由来のものに変わっています。

・塩
・砂糖
・コーンスターチ
・ニーム
・クルミの殻
・セルロース

商品に「スクラブ」の記述があると「人体や環境に悪いのでは・・・」と思ってしまいますが、現在では天然由来の成分に変わっているものが多くなってきています。気になる場合は製品の成分表を見て、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリマーなどが記載されていないか確認しましょう。

まとめ

マイクロビーズによる環境汚染は世界的に問題視されているため、すでに様々な国で規制されています。日本はまだ自主規制の段階ですが、メーカーの取り組みにより天然由来の成分に代替が進んでいます。ちなみにスクラブ入りの歯磨き粉は清掃力が強く、使い心地が良いという人も多いのですが、歯茎や歯が弱っている人には清掃力が強すぎてしまい、更に傷つけてしまうかもしれません。自分に合う歯磨き粉がわからない場合はかかりつけの歯科医院で歯科医師や歯科衛生士に相談してみてください。


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