骨を増やす | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院

骨を増やす

インプラントとは失った歯を人工的に再現する治療方法です。歯の根元にあたるチタン製やジルコニア製の部品を埋め込み、その上にセラミックなどでできた歯の表面部分を取り付けます。インプラントを埋め込む骨の部分を「歯槽骨」と言いますが、歯槽骨の量が少ないとインプラントを入れることは難しくなります。その場合は治療で骨を増やすことができます。

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歯槽骨の役割と吸収

歯の根元のことを「歯根」と言います。歯根は「歯根膜」という膜に包まれており、その周りに歯槽骨があります。歯槽骨は歯根を支えており、噛んで強い力を加えても耐えることができますが、歯周病になったり歯が抜けたまま放置してしまうと、歯槽骨が少しずつ溶けたり、量が減ってしまいます。これを歯槽骨の吸収といいます。

骨が薄いとインプラントを入れられない理由

インプラントは入れ歯やブリッジと異なり、人工歯根を歯槽骨に埋め込みます。人工歯根の部分はインプラント体といい、インプラント体は噛む衝撃に耐えられるよう直径が約4ミリ、長さは約1センチのものを使うことが多いです。歯槽骨が薄かったり、量が少ないとインプラント体が歯槽骨から飛び出てしまい、しっかりと固定できません。そのため骨が薄いと、インプラントを入れるのは難しいと言われているのです。

歯槽骨が薄くなる原因

歯槽骨が薄くなる原因は以下のようなものがあります。

歯周病

歯周病は、細菌によって歯槽骨や歯根膜などの歯周組織が破壊されてしまう病気です。歯周病の原因となる歯周病菌はほとんどの人が持っており、普段は何もしません。しかし歯磨きがしっかりできていなかったり、免疫力が下がっていると歯周病菌が増殖し、歯周組織を侵食し始めます。そして歯周病が進行すると少しずつ歯槽骨が吸収されはじめ、重度になると本来あった量の半分以上が吸収されてしまいます。

歯が抜けてそのままにしている

虫歯や歯周病、怪我などで歯が抜けて、治療せずそのままにしてしまうとその部分は長期間噛む力がかかりません。歯槽骨は長期間力がかからなくなると弱体化して、やせ細ってしまいます。

入れ歯が合っていない

合わない入れ歯を使い続けると、歯槽骨に強い力がかかり続けます。強い力がかかり続けると歯槽骨の吸収が起こることがあります。

上記の他に、先天的に歯槽骨が薄い人もいます。日本人は欧米人と比べて顎が小さく、歯槽骨の厚みが薄い傾向にあります。

骨を増やす「歯周組織再生療法」

歯槽骨はある程度まで自然治癒しますが、歯槽骨よりも歯肉のほうが自然治癒するスピードが早いので元の量までなかなか治りません。歯肉のほうが先に治癒すると歯槽骨が再生するためのスペースを歯肉が覆うので、歯槽骨の再生を妨げてしまうのです。そこで「歯周組織再生療法」という治療をすることで、歯槽骨の再生力を上げたり、歯槽骨や歯槽骨の奥にある顎骨の量を増やすことができます。以下では主な歯周組織再生療法をご紹介します。

GBR法(骨再生誘導法)

歯槽骨の再生を治療によって助ける方法です。歯周病治療にGTR法という治療方法がありますが、これをインプラント治療に適用できるようにしたのがGBR法です。まず歯槽骨が減っている部分の歯肉を切り開いて、骨移植を行ったり人工骨補填材を入れます。その上に「メンブレン」という膜をかぶせて、歯肉を縫合します。歯槽骨の減少が軽度な場合はGBR法とインプラント埋入を並行して行いますが、歯槽骨の減少が重度な場合はGBR法を行って、歯槽骨が十分に再生されてからインプラントを埋入します。

エムドゲイン

エムドゲインというジェル状の薬剤を使用し、歯槽骨だけでなく、歯根膜やセメント質、歯肉といった歯周組織全体を再生させる方法です。歯周病治療でも行われています。エムドゲインの主成分はたんぱく質で、たんぱく質は歯や歯周組織が育つために必要な栄養素です。治療方法は歯周組織が減っている箇所の歯肉を切開し、歯根にエムドゲインを塗って、歯肉を縫合します。骨移植や人工骨を補填する必要がないため、体の負担が少ない治療方法です。

ソケットリフト法

歯を失ってしまうと歯槽骨だけでなく顎骨も薄くなってしまいます。もともと人の顎骨は下顎骨より上顎骨の方が薄いです。薄くなってしまった上顎骨にインプラントを入れると、インプラントが上顎骨を突き破ってしまう可能性があります。薄くなってしまった上顎骨の量を増やす治療がソケットリフト法です。専用の器具で、上顎骨の上にある上顎洞という空洞を押し上げ、そこに骨移植をしたり、人工骨補填材を入れて骨の量を増やします。ソケットリフト法は基本的に上顎骨の厚みが5ミリ以上ある状態であれば適用できます。下記で紹介するサイナスリフト法よりも体の負担が少なく、ソケットリフト法を行うと同時にインプラントを埋入できる場合もあります。

サイナスリフト法

上顎骨の厚みが5ミリ未満だったり、上顎骨と上顎洞が近すぎてソケットリフト法が適応できない場合には、サイナスリフト法で治療します。上顎洞付近に骨移植をしたり、人工骨補填材を入れるのはソケットリフト法と同じですが、ソケットリフト法は下部から上顎洞を押し上げるのに対し、サイナスリフト法は上顎洞側面の粘膜を切り開きます。骨の厚みが安定するまで時間がかかることが多く、治療後すぐにインプラントを入れられないことがあります。

治療費

歯周組織再生療法は自由診療です。治療費の他に別途精密検査費用などがかかることもあります。平均費用は以下のとおりです。

治療方法 平均費用
GBR法 5万~14万円/1歯
エムドゲイン 3万~10万円/1箇所
ソケットリフト法 6万~14万円/1箇所
サイナスリフト法 8万~20万円/1箇所

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