ベル歯科医院 理事長 鈴木 彰 医療法人社団 ベル歯科 | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院
2019年11月27日

歯学博士
日本フィンランドむし歯予防研究会 会長
海老名市歯科医師会 副会長
アジアデンタルフォーラム 専務理事
東京医科歯科大学 非常勤講師
日本大学松戸歯学部 兼任講師
日本健康科学学会 理事

著書
生涯歯を残せる時代の5つのスキル

講演実績多数

「予防+治療型」歯科診療を実践し、治療を減らしながら歯を長持ちさせることを目標としているベル歯科医院。院長の鈴木先生は歯科医師の研修にも力を入れられていて、国内外問わず講演も数多くされています。そんな先生に医院の特徴や今後についてなどインタビューさせていただいた。

―先生が歯医者を志したきっかけは?

私の親が医師だったので、医療関係は身近な職業として選択肢に入っていました。
子供の頃からモノ作りが好きで、医療の中でもモノを作る部分が多い歯科でそれを活かせると思い歯学部に進学することしました。

―ベル歯科医院の特徴を教えてください。

当院は、「予防+治療型」の診療形態で行っています。
予防がメインになりますので、歯が悪くなってから来ていただくのではなく、継続的にメンテナンスに通っていただくことをお勧めしています。治療は必要なときのみに行います。治療が全部終わってから予防しましょうという発想ではありません。

当院のメンテナンスは自由診療で行っています。保険診療では行うべきメンテナンス範囲を完全にはカバーできないからです。現在約800人の患者さんが標準では3か月に1回、リスクに応じて2か月毎や4か月毎などに間隔を調整して、メンテナンスのために来院いただいています。

お口の中のケアには、セルフケアとプロフェッショナルケアの2つがあります。セルフケアは毎日歯を磨くなど、口の中を自分で管理していくことです。そのセルフケアは、ほとんどの人が自己流で行っています。スポーツのトレーニングと同じで、自己流では努力の割には成果が出ません。当院では歯科衛生士が患者さんの状況を見て方法を取捨選択し、効果的なセルフケアができるようにスキルアップ指導しています。プロフェッショナルケアとは医院で専用器具を使って歯科衛生士が行う専門の手入れです。セルフケアとプロフェッショナルケアの2つのケアをどう組み合わせるかは人によって変わってきますので、診査、診断を重視しています。
治療が必要であれば綿密な治療計画を立てますが、治療計画だけ立てるのではありません。

ケア・治療といった手段だけでなく、その順番も結果に影響するので吟味します。治療してから予防する方がいいのか、予防してから治療する方がいいのかは、ケースバイケースです。すぐに治療しなければならない歯に関しては先に治療をしますが、急いで治療しなくていいときはメンテナンスをして、コンディションを整えてから治療をするという順番になることが多々あります。この方が結果的に歯を削らなくて済んだり、治療しなくて済んだり、本人の負担が少なくて済んだりと費用の分散ができます。
診査、診断、計画を俯瞰しながら、その患者さんにとって最も負担が少なくてクオリティが高い方法を選んでいます。


歯科医師1人が責任もって担当できる患者さんの数は1日に10人から20人です。数年ぶりに来院する人を含めて約4000人の患者さんの健康管理はできますが、それ以上は無理だという統計も出ています。どんなに自分の腕が良くても約4000人にしかサービスを提供できないのです。それは社会的にみるとそれ以外の患者さんには貢献できないという問題があります。

そこで次にやる課題として考えたのが、同じことができる歯科医師を複数人作ることです。きちんとした技術を身につけた歯科医師が複数居ることにより担当の歯科医師が変わってもクオリティは下がりません。
患者さんは歯科医院に行って歯科医師の当たり外れがあることは望まないでしょう。しかし、現実には歯科医師は10人いたら治療方法も10通りあって、使う道具も違います。品質基準も決まっていませんので品質のばらつきもあります。一方で現在の歯科治療は方法も道具もほぼ完成形にきています。的確な技術を身につけて実行すれば品質のばらつきは無くすことができます。
そこで当院では、技術研修を行い、標準的な治療方法を決めて、その通りできているかチェックしています。誰が治療を行っても品質が下がらず、患者さんからしても当たり外れがないので、安心して治療を受けていただけます。


患者さんが受ける処置には「応急処置」、「暫間処置」、「確定処置」の3段階があります。患者さんはその3段階を理解し、目的に応じて選択し治療を受けるべきだと思っています。

歯科治療の中には診査、診断、計画、処置、再評価というステップがあります。処置は、歯科治療の中心となるステップですが、それ以外のステップを省略したり、あいまいにしていると処置の品質が低下するので要注意です。当院では特に診査、診断の正確さを意識して診療を行っています。

歯科医師の中には口の中の検査をして、患者本人が気づいていない問題点に対して、歯を削るなどの治療だけの計画を立てる歯科医師もいます。早期発見・早期治療で正しいように見えますが、正しい計画とは言えません。悪いところを治すのは治療しか手段がないということは問題です。先ほども言ったようにメンテナンスをして、治療するタイミングを遅らせるという方法もあります。治療ではなくケアのプラグラムを組んでそれを実行することが正解となることが多々あります。こういった選択肢を提示することが必要です。

患者さんの治療期間への要望も様々です。3か月後に海外に出張して、そこではほとんど歯科治療を受けられないから不安定なところを全部治しておきたいという人もいますし、今は忙しいけど2年後からは定年退職して時間ができるので、それからしっかりとやりたいという人もいますので、相手の状況に応じて複数の計画を立ててその中から選択していただくようにしています。こちらから一方的に治療計画を押し付けるのではなく、あくまで患者さんとの対話の中でアレンジしていくというやり方をしています。


当院ではマイクロスコープなどの治療機器や歯科用CT装置などの検査機器など、診療に必要な機材はすべて設置し、設備面で不足が生じないようにしております。常に清潔に治療を行うために、高熱消毒滅菌装置やガス滅菌装置、ミーレ自動洗浄機などを導入し、器具の滅菌を徹底しています。また、託児施設も完備しているので、お子様連れの保護者の方も安心して治療を受けていただけます。

―今後の歯科業界について教えてください。

情報化社会になりIT化が進んでいます。
当院では、口腔内写真、X線写真は専用のソフトを作り、過去の写真と現在の写真をすぐに比較して見ることができるようにしています。過去に撮影したものがすぐに取り出せるので、時系列で見て、どこからおかしくなったのかが分かります。それだけで診断の質は向上しますし、患者さんにとっても写真を時系列で見ることで理解しやすくなっています。
このような歯科におけるIT事例が増えると予想しています。

また、現在うまくいっている歯科医院の共通点は、よく勉強していて、知識を吸収したり、技術を身につけたりトレーニングを日々積んでいるところです。もう1つはニーズに応えようとしているところです。患者さんが求めているものを探りながら、感じながらそれに対応しようと自らまた勉強しています。

歯科医療業界を決めるのは健康保険などの国の制度もありますが、最終的にはサービスを受ける国民の選択です。患者はサービスの質がいい、通院回数が少なくて済む、納得度が高いなど色々な価値を評価します。自由診療での受診に納得させられる付加価値や、無駄を排除したコストダウンできた保険診療などで、且つ収益力を確保できたところが勝つという法則は働いています。これからの新しいやり方を実現したり、その考え方を取り入れて頭を切り替えられた歯科医院はおそらく生き残っていけると思います。

―先生の今後の展望、目標を教えてください。

これまで治療技術の習得、診療システムの開発、人材の育成を行ってきました。次に考えていることが患者さんに情報を伝える機能の強化です。具体的には、色々な検査データをそれぞれの患者さんのスマホで見ることができるシステムを作っています。そもそも自分の歯が何本あるか分からない人は多いと思います。まず治療の話をする前に患者さんが自分の状態を把握することが課題だと以前から思っていました。
ただ、状態を把握してもらうために細かく説明するのは大変です。時間もかかりますし、1回で説明して理解できるものでもありません。マンパワーがかかるわりに成果が出にくいものです。

一方、IT化という手段を使うことで簡単にできるようになります。具体的には、今までカルテや紙に書いていたものをコンピューターに書きこみます。そして、そのデータを患者さんが見て分かるようにアレンジしたものを、スマホで見られるようにします。
「あなたの歯の本数は現在28本中1本抜けて27本です。その中で問題のない歯が15本です。少し怪しい歯が3本あります。その中の1本が1か月から2か月以内に問題が起きるかもしれません。」といった情報です。それを見ると「どこの歯なの?」って知りたくなると思います。一般論の話をされても自分には関係ないと思うかもしれませんが、自分の歯がそうだと言われたら気になると思います。そんな患者さん自身のお口の中の情報を見えるようにするソフトを作っています。

患者さん側の情報リテラシーが変わったら、患者さんの行動は一気に変わっていくと思います。最初は関心の高い患者さんから動きます。このような人に応えるサービスを提供しているところが伸びていきます。その中で情報化、IT化は絶対重要だと私は思っています。
また、新しいサービスの導入意欲が高いのはASEANや中国などの発展している国です。日本で開発して、先行して活用し、成功事例として海外に持っていき、こういう国が受け入れるようなサービスを広げる海外支援活動もやっていきたいと考えています。

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