若林歯科医院 医療法人社団 真健会 理事長 若林 健史 | 歯医者の選び方 | 歯医者がおすすめする歯科医院

歯周病治療の第一人者で、講演やセミナー活動も多数行い、その技術を広めていくと共に、TVにも出演し、歯周病治療の重要性を世の中に発信している若林健史先生に本日はインタビューさせていただいた。

若林先生1枚目

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歯学博士
日本歯周病学会理事
日本歯周病学会専門医・指導医
日本臨床歯周病学会副理事長
日本臨床歯周病学会認定医・指導医
日本アンチエイジング歯科学会 常任理事

メディア掲載多数
講演、TV出演、CM出演

著作
見てわかる!実践歯周治療 [デンタルハイジーン 別冊](共著)
歯科医院のホスピタリティ―チーム医療のススメ [大型本](共著)
患者さんのための歯周病治療―歯周病を理解するために [単行本](共著)
増大するアクティブシニアをサポートする歯科治療 ―患者さんの第二ライフステージのQOLを向上させるために― [単行本](共著)
聞くに聞けない歯周病治療100(監修)

先生が歯医者を志したきっかけは?

若林先生2枚目

小学校4年生の時に虫歯が原因で歯が痛くなってしまい、学校にも行けず、布団にもぐって三日三晩泣いていました。あまりにも我慢できなくなって歯医者に行って治療してもらったところピタリと痛みがなくなりました。その時に、歯医者さんってすごいなと素直に思って、人が苦しんでいるときに助けてあげることのできる職業として、歯科医になれたらいいなと思ったのがきっかけです。

若林歯科医院の特徴を教えてください。

私が歯周病の専門医ということもあり、虫歯を削って詰めたり、被せたりといった治療をする前に、まず虫歯にならないための予防や、歯周病の治療を中心にいい歯の状態をずっと維持していくために歯そのものよりも、そのまわりの基本的なところをきちんと診療していくというコンセプトでやっています。
そのためには行き当たりばったりな治療ではなく、きちんと治療の計画を立てて、その計画に沿った治療をしていかなければなりません。まずは基本的な検査を1時間以上時間をかけてやります。レントゲンを撮り、歯周病になっていないか歯周ポケットの測定など詳しく検査し、口の中のスライドの写真を顔の写真含めて23,4枚撮って、噛み合わせを調べるために上下の型をとって模型を作ります。
細かくやった検査の結果を分析して、1週間から10日後に、患者さんに一緒に見てもらいながら現状はどうなっていて、どういう治療をしたらよいか、期間はどのくらいで費用はどのくらいかかるか結果をもとにカウンセリングし、患者さんに現状を理解していただいた上で、治療をスタートさせます。
患者さん自身がお任せではなく、現状口の中がどうなっていて、どんな治療をしているのかを理解してもらい、一緒に協力して治療していくというスタンスをとらなければ、特に歯周病は、歯磨きを一生懸命自分でやろうと思ってやらないと治らないので、最初は患者さんの意識を変えることを意識しています。患者さんも健康なお口を取り戻すために頑張らなければならないということを分かってもらうために歯科ドックを行ってから、歯周基本治療を始めて、その後に詰め物を被せたり、審美的治療を行うといったようにステップがあるのが当院の特徴です。
目標としては、その人が生涯にわたって、自分の歯でおいしくなんでも食べられることがゴールなので、まずは基本的なところをきちんと治療していくことに重点を置いています。

今後の歯科業界についてとその中での先生の展望を教えてください。

若林先生3枚目

最近、歯周病と全身疾患の関わりの深さがいろんな研究から分かってきていて、例えば、糖尿病のある人は歯周病の罹患率が2.6倍といったようなデータが出ています。逆に歯周病があると糖尿病の治療を一生懸命やってもなかなか治らないといったように相関関係があることが分かりました。
さらに、心筋梗塞や脳梗塞、早産、肺炎などのいろんな病気にも歯周病が関わっているということも分かってきました。そのことがテレビでもけっこう取り上げられるようになり、歯周病は怖い病気だということが、段々といろんなところで言われるようになりました。特に最近では歯周病菌が腫れた歯肉から血管内に侵入することで動脈硬化が起こるとも言われています。
そこでこれからは医科歯科の連携が必要になってきます。私が所属している歯科医師会でも、医師会と歯科医師会と最近では薬剤師会も一緒になって、共通の勉強会をやっています。歯周病が治りにくい場合は内科の先生に依頼して糖尿病の治療をしてもらったり、逆に糖尿病が治りにくい場合は歯周病の可能性もあるので、歯科を紹介してもらうなど相互に紹介しあう時代になってきています。口の健康、口の病気はその箇所だけの病気ではなく全身が関わってきているということが一般の方にも少しずつ浸透してきたので、最近では歯周病ではないかと心配になって来てくれる患者さんが増えてきました。そういう意味では、啓蒙がどんどん進んでいるのかなと思っていますし、よりグローバルな目で医科歯科を見ていくという時代になっていくと思っています。
某企業の健保組合は、費用を補助して歯医者にクリーニングに行かせています。その理由は、歯医者に行き、口の中が健康になってくると医科の治療費が下がるからです。50歳を過ぎている人でクリーニングなどのメンテナンスをしている人たちの医療費は断然少ないです。それが分かっているので、組合としては、医療費を少しでも抑えるために、そこで補助を出してでもメンテナンスを推奨するようにしています。そんな若いうちからお口のメンテナンスを推奨している企業が最近増えてきています。
日本全体が段々と歯周病に目を向けてくれるようになったのかなと思うと嬉しいです。これまではホワイトニングやセラミックなど目に見える部分の治療が脚光を浴びていましたが、その前に基本的な歯を長くもたせるための治療がこれからはどんどん脚光を浴びて広がっていくと思っています。歯周病のことを30年以上やっていますが、ようやく日の目をみるようになったかなと思いますので、今後はそれをもっと広めていく活動をしていきたいと思います。

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