自由診療を専門とするクリニックとして、妥協のない質の高い治療を提供している佐藤先生に本日はインタビューさせていただいた。
日本口腔インプラント学会 専門医
日本口腔検査学会 認定医
歯科医師臨床研修指導歯科医
歯科医師 博士(歯学)
東京歯科大学非常勤講師
講演、学会発表、メディア掲載多数
先生が歯医者を志したきっかけは?
よく遊んでもらっていた祖父が歯科医師で、物心ついた頃には同じ職業になろうと思っていました。父も歯科医師で身近な職業だったこともあり、小学校の卒業文集では、将来は大学の歯学部に入りたいと書いていましたね。
SRデンタルクリニックの特徴を教えてください。
2003年に大学を卒業した後、インプラントを専門に治療を行うクリニックで経験を積みながら、最新の知識を海外学会や講習会で学び、休日は大学院に通い研究に勤しみました。
当時のインプラント治療は日進月歩で新しい治療法が発表され、その成果が取りざたされることが多かったのですが、2010年頃よりインプラントを長く使うことで起こる様々な事象が報告されるようになり、どのような治療が失敗の少ない安全な治療であるかは根拠となるデータが蓄積されたことでわかるようになり、現在では予後の良い歯科治療として確立して来たように思います。当院のインプラント治療は失った歯を取り戻す治療として、15年ほどの経験を活かして安心安全な治療を実践しています。現時点で世界中のメーカーが数百種類のインプラントシステムが存在していますが、当院では多くのインプラントに対応が可能としております。長年にわたってご使用いただけるインプラント治療ですが、一生持つわけではないことも明らかになっています。そうしたトラブルに素早く気づいて対処することで、また安心して使っていただけるインプラントリカバリーにも力を入れております。
もう一つ歯科治療を大きく変えたのが2005年頃から臨床に用いられる高強度セラミックスの登場です。歯科用CAD/CAM技術の進歩により、従来の方法では加工が難しいセラミックスを扱えるようになりました。この高強度セラミックス(主にジルコニア)は歯と同様の色合いを持ちながら壊れにくい特徴を生かした治療を可能にしています。当院のキャッチフレーズにしている“長く使えて、見た目も良い、満足感の高い歯”を実践するためには必要不可欠な素材であると言えます。治療で大切にしていることは、ただ一つの歯をきちんと治すことだけではなく、口腔という器官が快適に機能することを治療のゴールとしてどれだけ正しくイメージできるかだと考えています。デジタルカメラにデジタルレントゲン、3次元CT、CAD/CAMに顎運動測定器などのデジタル技術は、アナログではなし得なかったデータの連動により事前に治療のゴールを具現化、具体化するツールとして非常に有用です。こうした技術の支援を受けて当院の治療は患者さん一人一人のオーダーメイド治療を実践しています。
今は情報が錯綜している時代なので、患者さんの条件に合わせた正しい情報をきちんと伝えるように心がけています。
患者さんの希望を最大限に叶えることが私の1番のポリシーですが、専門家としての視点から、それが叶うかどうか、どうしたらそれに近づけるのか、そのために採れる手段についての必要な情報を選び患者さんにお伝えしています。
そのために当院では多くの資料を集めて、診査・診断、治療計画の立案を詰めてから治療を進めていきますので、カウンセリングの時間もしっかりと取っているところも特徴です。
今後の歯科業界についてとその中での先生の展望を教えてください。
今、予防歯科の効果がすごく上がってきていて、新しい世代や現時点で虫歯がない人たちが増えています。今後、虫歯のない時代や、歯周病を最大限予防できる時代がきます。当院の取り組みとしては一人ひとりの患者さんの口腔内リスクを知ってもらうために、唾液検査を推奨しております。この検査は簡易的なものですが、その場でむし歯、歯周病、口臭リスクを判定することができます。こうしたキッカケを作り、予防のモチベーションを上げていただけるよう提案しております。
ただ、すでに治療を済ませた歯はしばらく使うと新たなむし歯や、歯の破折などのトラブルを起こしやすい状態にあります。そうした歯をもう1度治療するタイミングがきてしまう患者さんは必ずいます。その時にさらなる再治療の少ない治療を安心して受けていただける場所としてこのクリニックをやっていきたいです。治療も予防の一手になる丁寧な治療を目指します。
もう一つ、初診の患者さんの口腔内にインプラントが既に入っている方が増えています。歯を抜いたとき、1割の方がインプラントを選択する時代ですから、さらに目にする機会は増えることでしょう。これからは、口腔内に残っている歯と残っているインプラントを共存させる治療と予防が必要です。誠心誠意、患者さんのお力になれるように努力してまいります。